1件約1分の入力作業を不要にした名刺管理
業務の効率化と
部署を横断した情報連携に効果
左から、大泉町住民経済部 経済振興課 課長 遠藤 悠 様、大泉町住民経済部 経済振興課 企業誘致係長 黒木 秀俊 様
群馬県大泉町は、群馬県の東南に位置する県内で一番小さな町です。北関東でも屈指の製造品出荷額を誇る一方、いずみ緑道などの公園や街路などの都市設備を積極的に進め、美しい都市景観を誇っています。また「未来へつなぐ 魅力あふれるまちづくり」を基本理念に、「住んでみたい 住み続けたいまち おおいずみ」を将来都市像として、前例にとらわれない独創的なまちづくりを推進しています。
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導入経緯
導入の決め手は
自治体を理解しているメーカーだったこと
以前の名刺管理は、カードフォルダーに入れるなど各自に任されていたため、部署をまたいでの情報共有はもちろん、部内での情報共有も十分ではありませんでした。また、報道関係の対応や秘書業務を担う長公室の職員から、企業関係者との接点を聞かれると、名刺交換していないかその都度声を掛け合いカードフォルダを確認するような状況で、とても非効率だったと思います。そこで、システムを活用した効率的な情報共有を検討することになりました。
「SKYPCE」を知ったのは、毎年視察に出掛けているITイベントです。説明員の方は、単なる機能説明ではなくLGWAN等、自治体ならではの環境を理解した上で、具体的な運用イメージが湧く説明をしてくれました。当時、他社の名刺管理システムの導入を検討している段階でしたが、そのイベントでの説明をきっかけに「SKYPCE」導入を検討することに。
Sky株式会社の担当者には、名刺管理サービスの必要性について、内部の会議で伝えるための資料作成についても相談に乗ってもらい、非常に助かりました。
導入効果01
イベント会場の受付にスキャナーを設置
来場者リストの作成作業を効率化
私どもの部署が注力するのは、地元企業の皆さまの支援です。その一つ「企業情報交換会」は、町内企業の異業種間交流やビジネスマッチング、新しい人脈の発掘を目的として毎年実施。町内企業のさらなる発展も視野に町外の企業にもお声掛けし、毎回約200社に参加いただいています。当日は来場者把握のため、受付で名刺を受け取り、その名刺情報を基に1枚1枚確認しながら手入力で来場者リストを作成していました。1名分に約1分はかかっていたと思います。「SKYPCE」導入後は、受付のバックヤードにスキャナーを置き、受け取った名刺をその場でスキャンするだけで来場者リストが完成。時間と労力の大幅な削減につながっています。
導入効果02
活動記録を残すことで
他部署との情報共有が円滑に
「SKYPCE」を導入したことで、名刺情報にひもづけて情報を登録できるようになりました。来庁された日付など、ちょっとした情報は「メモ」機能に残し、会話の具体的な内容など詳細な情報は「活動記録」機能に保存しています。あらかじめ入力項目が分かれているので、項目名に沿って必要な内容を入力するだけです。詳細情報だけでなく、件名や庁内の関係者を登録しておくことで、情報を抽出する際の検索性も高まります。異動が避けられず、引き継ぎの時間の確保も難しい自治体にとって、名刺情報を起点に情報が集約できる環境があることは有益だと感じます。
また「メモ」や「活動記録」は、他部署との情報連携にも役立っています。当町では、町長も町のトップとしてセールス活動を行っていますので、企業の方との面会前にできるだけ多くの情報を収集することが必要です。「SKYPCE」導入後は、私どもと秘書業務を担う長公室の職員との間で、以前に比べより多くの情報が迅速に共有できるようになりました。
「活動記録」で活動を記録に残し、振り返りや情報共有に活用
展望
安全に情報を利用するために
重視するのはサービス提供メーカーの姿勢
世の中には多くの名刺管理サービスが発売されていますが、その中には無料で利用できるものもあります。しかし、スキャンした名刺情報のチェックを海外で行っていたり、登録した名刺情報が転職サービス会社と共有され、相手の方に転職紹介情報のメールが届くなど、名刺情報の扱いについて不安に思う点も。そのため、私どもでは当初から情報を守る観点で、導入するのは有償のサービスと決めていました。
「SKYPCE」はAI-OCRが読み取ったデータのチェックを、国内の自社拠点で行っていると聞いていますし、利用規約には第三者へデータを渡すことはないと書かれていますので、安心して利用できると考えています。DXを推進していく際のサービス選定では、今後も提供メーカーのデータに対するスタンスを重視していきます。
2024年9月取材