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Sky株式会社

公開日2023.08.08更新日2024.09.27

名刺管理ツールとは? 機能や導入メリット、選び方をわかりやすく解説

著者:Sky株式会社

名刺管理ツールとは? 機能や導入メリット、選び方をわかりやすく解説

インターネットがより身近なものとなり、さまざまな発展を遂げたことによって、顧客の購買行動(認知から購入に至るプロセスなど)は近年ますます多様化しています。こうした変化に的確に対応するため、企業の営業部門は顧客の情報を管理・分析することを重視しています。そこで顧客情報の管理に役立つツールの一つとして、注目されているのが「名刺管理ツール」です。 名刺管理ツールは、名刺情報をデータ化して社内で共有することができます。さらに、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理)といったツールと連携させ、営業支援に生かす企業も増えています。本記事では、名刺管理ツールの基本的な機能や導入するメリットのほか、ツールを選ぶ際に確認しておきたいポイントをわかりやすく解説します。

名刺管理ツールとは、名刺をデータ化して社内で管理・共有するツールのこと

名刺管理ツールとは、紙の名刺をデータ化し、社内で一元管理しながら情報共有するツールのことです。社内の人脈を可視化できるだけでなく、アプローチすべき顧客が把握しやすくなり、営業効率の向上が期待できます。

一般的には、紙の名刺をスキャナーやスマートフォンアプリを使って読み取り、画像データをOCR(光学文字認識)機能によってテキストデータ化します。データ化した名刺情報は、会社名、所属部署、役職、名前といった項目ごとに分類・蓄積され、データベースとして一元管理することが可能です。

また、スマートフォンやタブレット端末など、モバイルデバイスに対応したアプリとして提供されているものも多く、これらは営業担当者が営業活動後すぐに名刺情報をデータベースに取り込めるのがメリットです。製品によっては、名刺交換した取引先の人事異動を通知してくれるツールや、SFAやCRMなどと連携して営業活動や顧客管理ができるツールもあります。

管理ツールの導入メリット

管理ツールを導入することにより、名刺情報を入力する手間がなくなるだけでなく、社内の人脈を可視化して顧客ごとに効果的なアプローチができるといった効果が期待できます。管理ツール導入のメリットについて、詳しく見ていきます。

名刺情報の入力工数を削減できる

管理ツールの導入により、名刺情報を入力する作業を削減することができます。「Microsoft Excel」などに名刺情報を入力して顧客リストとして管理している場合、手入力は作業工数がかかるだけでなく、入力ミスも生じます。しかし、スキャンするだけで簡単にデータベース化できる名刺管理ツールを利用すれば、名刺情報を入力する手間を省くことが可能です。

いつでもどこでも、必要な顧客情報を迅速に探せる

名刺情報をデータベース化することで検索性を高め、必要な情報をいつでも、どこからでも迅速に確認できることも名刺管理ツールを使うメリットです。紙の名刺を名刺ホルダーなどで管理している場合、目的の名刺を探し出すのに時間がかかりますが、名刺管理ツールでは会社名や担当者名などから素早く検索できます。

社内の人脈を可視化し、顧客情報を共有できる

名刺管理ツールは営業担当者が持つ人脈を可視化し、顧客の情報を社内で共有できます。営業担当者がそれぞれ個別に名刺を管理している場合、別部署の営業担当者が同じ顧客にアプローチしてしまうことがあるかもしれません。また、営業担当者が退職した際に人脈を引き継げていないといったことが起こる可能性もあり、ビジネスに悪影響を及ぼしかねません。管理ツールを活用することで、このような営業活動における不都合な事態が避けられ、顧客と信頼関係を築くことにつながります。

名刺情報を活用して顧客別に効果的なアプローチができる

名刺情報を活用して顧客ごとに効果的なアプローチや提案ができる点も、管理ツールを導入するメリットといえます。マーケティングや営業活動により獲得した見込み顧客のリストを「ハウスリスト」といいますが、管理ツールを利用すれば、データ化された名刺情報から簡単にハウスリストを作成することが可能です。ハウスリストには担当者や決裁者の情報が記載されているため、顧客別に効果的なアプローチができ、受注確度を高める上でも大きなメリットがあります。

名刺情報の紛失や流出を防止することができる

管理ツール導入により、名刺情報の紛失や流出も防ぐことができます。紙の名刺を個人で管理する場合、担当者の退職時に名刺を持ち出されてしまうなど情報が流出してしまう恐れがあります。しかし管理ツールによりデータ化し、データベースに登録した紙の名刺原紙は廃棄する、もしくは社内で集約して管理するなどの対策を取ることで、紛失や流出といった事態を防ぐことが可能です。

名刺管理ツールの主な機能

ここでは名刺管理ツールの機能について、主に「読み取り機能」「検索機能」「顧客管理機能」の3つを紹介します。どの機能も、営業活動の効率化につなげられるものです。

名刺情報の読み取り機能

名刺管理ツールの多くには、名刺情報の読み取り機能としてOCR(光学的文字認識)が搭載されています。OCRとは、画像データの中から文字を読み取り、テキストデータに変換するための機能です。この機能により、スマートフォンアプリで名刺を撮影する、またはスキャナーで名刺を読み込むだけで、名刺情報をデータ化することができます。スマートフォンアプリで名刺を撮影する際、画面に名刺を映すだけで、傾きの自動補正や、名刺を認識して自動撮影するなど、細かな調整が必要ないツールもあります。

名刺情報の検索機能

名刺情報の検索機能によって、社名や名前、名刺交換日などの条件を指定することで、必要な名刺をスピーディーに検索することが可能です。顧客との商談前やWeb会議中でも素早く情報を確認することができます。

顧客管理機能

顧客管理機能は、顧客の人事異動情報を基に名刺データを自動的に更新したり、顧客の組織ツリーを自動的に作成したりできる機能です。この機能により顧客情報を最新の状態で管理することができ、効率的な営業活動に生かすことができます。

管理ツールの導入ステップ

管理ツールを導入する際には、事前の準備が大事です。次のようなステップに留意して準備を整えておくと、スムーズに運用フェーズに移行することができます。

1. 管理ツールの利用者を決める

最初に、利用対象者を決めます。名刺管理ツールによって、名刺情報を多くの社員が閲覧できるようになります。そのため、管理を行う目的や必要性を考慮し、営業部やマーケティング部など、日常的に名刺データを活用する部署や社員を中心に、ツールを使用する対象範囲を決めておくことが必要です。

2. 管理ツールの運用ルールを決める

次に、運用ルールを決めておくことも大切です。名刺管理ツールには、顧客をグループ化したり、日々の営業活動を記録したりと、多彩な機能があります。しかし、明確な運用ルールがない状態でこれら機能を使うと、機能が豊富だからこそ、情報の統一性が損なわれかねません。名刺情報を有効に活用するためにも、運用ルールの作成は必須です。

3. 名刺管理ツールに取り込む項目を決めておく

名刺管理ツールに取り込むデータの項目を決めておくことも必要です。名刺に含まれている情報は、企業名・部署・名前・役職・住所・電話番号・メールアドレスなど多岐にわたります。 どの情報を取り込むかは、導入目的によって異なるので、まずは目的を整理した上で項目を決めることが重要です。

4. 現在手元にある名刺をツールへ取り込む

名刺管理ツールの運用を始めるに当たり、現在手元にある紙の名刺をデータ化しておくことが必要です。 スキャナーやスマートフォンアプリから複数枚の名刺をまとめて登録が可能なツールもあり、先ほどご紹介したOCRによってスピーディーに登録作業が行えます。また、初回の取り込み作業の代行するサービスを提供している製品もあります。

5. 取り込んだデータに間違いがないか確認する

OCRは優れた機能ですが、読み取り精度には技術的な限界があります。レイアウトやデザインが千差万別なことに加え、名刺に使用されるイラストや写真に文字が重なっているケースなどもあり、OCRで名刺の文字を100%正確に認識することは困難です。そのため、読み込み作業の第2段階として、入力された内容に誤りがないかを確認するデータチェック作業が欠かせません。 社内で共有する顧客情報の基本となるデータだからこそ、入念な準備を怠ることは許されません。管理ツールの価値を生かすためにも、この工程は非常に重要です。

管理ツールの導入前に確認しておきたいポイント

続いて、管理ツールの導入を検討する際に、確認しておくべきポイントを解説します。自社の目的や状況に合ったツールを選ばないと導入が失敗に終わる恐れがあるため、しっかりと確認しておかなければなりません。

法人または個人向けかどうかの確認

名刺管理ツールには法人向けと個人向けがあります。個人向け製品の多くは、名刺データの一元管理やSFAやCRMとの連携に対応していないため法人での利用に適さないこともあります。

また、個人向けのサービスには無料のものもありますが、マネタイズのために取り込んだ名刺データを基に、ターゲティング広告や求人情報が表示されるものがあります。利用者が「どのような人脈を持っているか」という情報を基に転職を促す情報が提供されることは人材の流出リスクにつながるため、業務で使用することはお勧めできません。

一方、法人向けのサービスは、名刺管理機能以外にも取引先の組織ツリーを自動作成する機能や営業支援に活用できる機能など、多くの便利な機能が搭載されています。ツールを選ぶ際には、利用する目的や用途に応じて検討する必要があります。

名刺情報の読み込み精度の確認

繰り返しになりますが、多くの名刺管理ツールはOCRにより、スキャナーやスマートフォンアプリで読み込んだ名刺を自動的にテキスト化します。しかし、名刺デザインのバリエーションは無限にあるため、AIを活用したものであってもOCRの読み込み精度には限界があり、すべてを正確にテキスト化することはできません。OCRの精度もツールにより異なるため、それぞれの読み込み精度を事前に確認しておくことも大切なポイントです。

また、名刺情報をSFAやCRMで利用する場合、登録するデータは正確でなければなりません。名刺を登録した本人が毎回確認し、修正するという運用ができる場合以外では、情報の精度を重視してオペレーターが目視で確認し、修正する「データ補正サービス」のあるツールを選ぶことをお勧めします。

クラウド型・オンプレミス型の確認

サービス形態が、「クラウド型」か「オンプレミス型」のどちらなのかも、事前に確認しておきたい項目です。

クラウド型は、ベンダーが管理するクラウドサーバー上で運用されるため、導入や運用が容易な点が最大のメリットとなります。一方のオンプレミス型は、自社のサーバーで運用するサービスのため、高いセキュリティやカスタマイズ性、ほかのシステムと連携しやすい点などがメリットです。それぞれのメリットを自社の状況と照らし合わせながら、検討することが大切です。

料金体系の確認

料金体系についても、事前にしっかり確認しておくことが重要です。クラウド型の場合は、初期費用を抑えられるケースが多いものの、月額利用料やオプション料は継続的に発生します。また、利用するユーザー数や管理する名刺の枚数に応じて、月額利用料が変動するのが一般的です。

オンプレミス型は自社サーバーでの管理になるため、クラウド型に比べてランニングコストは抑えられますが、サーバーの構築コストなど導入費用が高くなることが想定されます。

長期間の運用を考えれば、導入時の初期費用や月額費用だけでなく、年間や中期計画でトータルの料金が妥当かどうかを確認し、費用対効果も考慮しながら選択するのが良いです。

機能や操作性の確認

多くの社員が利用する名刺管理ツールは、誰でも直感的に使える機能性や操作性があるかどうかも、重要なポイントです。名刺情報の登録がしやすいか、必要な機能が搭載されているか、営業活動に役立つ機能やデータの連携機能があるかなど、自社に合ったサービスなのかを判断することを念頭に置きながら、無料トライアルや製品貸し出しなどを利用して導入前に操作性を確認しておくのが良いと思います。

セキュリティの確認

顧客の名前や役職、電話番号といった個人情報が記載されている名刺情報には、高度なセキュリティ対策が不可欠です。そのため、管理ツールを導入する際には、ツールを提供している会社がプライバシーマークのほか、ISO/IEC27001やISO/IEC27017といった情報セキュリティにおける国際規格を取得しているかどうかを確認しておくことが重要になります。また、IPアドレスでアクセス制限がかけられるか、アクセスログの履歴が残せるかなど、ツール自体のセキュリティレベルも確認する必要があります。

名刺情報のデータ返却有無の確認

ほかのサービスに乗り換え、従来のデータを移管したいとなったときに、名刺データがベンダーから返却されるかどうかも導入前に確認しておきたい重要なポイントです。名刺管理ツールによっては、システムに取り込んだ名刺のテキストデータや画像がベンダーから戻されない、またはサムネイル用の低画質画像しか返却されないケースもあります。その場合、名刺原本の画像を確認できなくなりデータの正誤を確認する術がなくなるなど、乗り換え後のツール利用に支障を来す場合がありますので、解約時にデータがきちんと戻ってくるかは必ず確認しておかなければなりません。

ほかのツールとの連携の確認

外部ツールとの連携が可能かどうかは大きなポイントです。名刺管理ツールはSFAやCRMと連携することで、それぞれを単体で利用する場合に比べて、営業生産性が大きく向上します。名刺情報を最大限に活用することができるため、ほかのツールとの連携の可否や内容については十分にチェックしておきましょう。

営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」の導入で効率的な営業活動を実現

名刺管理ツールは、ビジネス資産といえる名刺情報を簡単にデータ化し、社内に共有することで、効率的な営業活動を実現することができます。そのなかでも営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」は、直感的に操作できる使いやすさで顧客情報の共有をスムーズにするだけでなく、豊富な条件設定で名刺を素早く検索することが可能です。

また、顧客にメールを一斉送信できる機能や、日々の営業活動を記録する機能、さらに顧客企業に関連するニュースを表示する機能など、営業支援機能も充実しています。単なる名刺管理ツールとしてではなく、営業支援ツールの入口として、SFAやCRMなどと連携させることもでき、ビジネスチャンスの拡大が期待できます。

管理ツールの導入をお考えの際には、営業支援機能を備えた「SKYPCE」をぜひご検討ください。