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顧客分析とは? 5つのフレームワークや分析に活用できるツールを解説

著者:Sky株式会社

顧客分析とは? 5つのフレームワークや分析に活用できるツールを解説

顧客に関する理解を深めるために行う「顧客分析」は、顧客のニーズに沿った商品やサービスを提供するために欠かせないプロセスです。インターネットの普及によって顧客のニーズが多様化し、購買経路も複雑化する今、深い顧客理解に基づく戦略の立案なくして成約率の向上は見込めません。この記事では、顧客分析の基本的な概念や実施するためのフレームワーク、分析に活用できるツールなどについて解説します。

顧客分析とは、顧客の潜在的なニーズを理解し、顧客に関する理解を深めること

顧客分析とは、自社の既存顧客、および見込み顧客の潜在的なニーズを把握し、顧客に関する理解を深めることです。顧客分析をすることによって、自社の商品やサービスに合う市場のほか、需要、トレンドなどを把握し、無駄のないマーケティングや的確な商品開発につなげることができます。

顧客分析は、いわばマーケティングを行うための基礎となるプロセスです。顧客分析に基づく顧客理解なくして、売上増加や顧客満足度の向上はないといっても過言ではありません。企業が持続的に成長するには、世界経済や競合他社の動向に加えて、自社の顧客について深く知ることが必要です。

顧客分析の目的

顧客分析は、自社の顧客について理解を深めるために欠かせないプロセスの一つです。ここでは、企業が顧客分析を行う主な目的について解説します。

ターゲット顧客の選定

顧客分析を行う目的の一つは、ターゲット顧客の選定です。顧客分析によりターゲットを選定することで、自社の商品やサービスがフィットする顧客層を明確に把握できます。「どの層に求められているのか」「誰にアプローチすると良いのか」を理解することで、購買に結びつきそうなターゲットを絞り込み、効果的なマーケティングを展開することが可能です。膨大で漠然とした顧客に向けて画一的なマーケティングを展開する無差別的な手法に比べ、長期的に事業の成長に寄与してくれる売上貢献度の高い顧客層を獲得しやすくなります。

企業の売上のほとんどは、顧客全体の上位20%に当たる優良顧客が生み出しているといわれます。顧客分析によって特定した貢献度の高い上位20%を優良顧客として待遇を手厚くしたり、新しいサービスを展開するにあたって優先的に声を掛けたりすれば、限られたコストとリソースで売上を最大化し続けることも可能です。

顧客ニーズの理解

顧客のニーズや課題を理解することも、顧客分析をする目的の一つです。一般的に、企業が顧客に提案するものと、顧客が欲しいと考えている商品やサービスがぴったり合致することはそう多くありません。顧客が「多少高くても機能性の高いもの」を求めているのか、「機能は標準で良いからデザイン性に優れたもの」を求めているのかによって、企業が取るべき戦略は変わってきます。企業側の一方的なイメージの押しつけではなく、顧客が求めているものを理解した上で、商品・サービスを企画したり提案したりすることが重要です。

商品・サービスの最適化

商品やサービスを最適化するのも、顧客分析の目的です。例えば、ECサイトである商品の購入を検討していた顧客が、商品をカートに入れたにもかかわらず購入しなかったとします。顧客分析をすると、顧客のこうした行動の背景を把握することが可能です。購入を見送った理由が「価格が高いから」なのか、「商品のデザインがいまいちだから」なのかなど、その理由によって企業の打ち手は変わります。前者なら競合と比較して価格を調整する、後者ならターゲット層が求めるデザインにリニューアルするといった最適化を行うことができ、顧客満足度と売上の底上げにつながります。

顧客分析のメリット

顧客分析をすることによって、企業はどのようなメリットを得られるのでしょうか。ここでは、主なメリットを3つご紹介します。

マーケティング効率の向上

マーケティング効率を向上させられることが、顧客分析のメリットです。顧客分析を通じて顧客理解が深まると、顧客の購買意欲を喚起させるマーケティング施策の企画・立案がスピーディに行えるようになります。成約率が高いチャネルや、リピート率が高い顧客を絞り込めるため、少ないコストで精度の高いマーケティングを実施することができるようになります。

顧客満足度の向上

顧客満足度の向上も、顧客分析のメリットの一つです。適切な顧客分析によって顧客のニーズを捉えた商品・サービスを展開することで、顧客のニーズを満たし、満足度を高めることができます。高い満足度はやがて愛着に変わり、リピーターとしての継続利用や再購入も期待できます。

売上の増加

売上の増加も、顧客分析を行うことによるメリットです。顧客分析によってターゲットや顧客理解を深めることで、顧客の特性に合わせた適切なマーケティングが行えるようになります。それにより顧客の満足度が向上すれば、必然的に購買者数や購買数が増えて、売上の増加につながります。

顧客分析に活用できる主なフレームワーク

顧客分析の手法は多岐にわたりますが、フレームワークを活用することでより詳細な分析が可能になります。ここでは、顧客分析をする際に役立つフレームワークを5つご紹介します。

デシル分析

デシル分析は、顧客の購買データを基にした分析手法です。「デシル」はラテン語で「10等分」を意味し、その言葉のとおり、購入金額が高い順に顧客を10のランクに分け、ランクごとに売上高構成比や1人あたりの購入金額などを分析して、相対的な位置関係を把握します。デシル分析の目的は、売上への貢献度が高い優良顧客層を可視化し、集中的にマーケティング予算を投じることです。指標が「購買金額」のみとシンプルなので、特殊なツールを使わなくてもエクセルなどで簡単に分析できます。そのため、簡易的でも素早くターゲット層を特定したいときに実施するのに有効な手法です。

ただし、デシル分析による分析が、必ずしも正確とは限らないことには注意が必要です。一定の金額を継続的に使ってくれている顧客よりも、高額な商品を一度だけ購入した顧客が上位にランクされることもあるため、ほかの手法も組み合わせて精度を高める必要があります。

セグメンテーション分析

セグメンテーション分析は、アメリカの経済学者であるフィリップ・コトラーが提唱した「STP分析」の一要素です。STP分析は、自社を取り巻くビジネス環境、および競合他社の状況を把握し、適切な事業戦略やマーケティング施策を展開するためのフレームワークです。STP分析には、セグメンテーションを含めて全部で3つの項目があります。

STP分析の3つの項目

  • Segmentation(セグメンテーション):市場や顧客を細分化し、ニーズの高いユーザーとそうでないユーザーを分類します
  • Targeting(ターゲティング):セグメンテーションで分類したグループを評価し、アプローチする対象(ターゲット)を決定します
  • Positioning(ポジショニング):設定したターゲットに対して、他社との差別化ポイントを明確にして立ち位置を決めます

顧客のニーズが多様化する現代において、不特定多数に商品・サービスをアピールする従来型のプロモーションは非効率です。自社の商品・サービスに対する関心が高い層をあらかじめ限定して、その層の興味を引くプロモーションを展開する必要があります。より個別化した効率的な戦略を立案するうえで、セグメンテーション分析は欠かすことができません。

セグメンテーション分析では、市場や顧客を細分化するための基準を「変数」と呼びます。例えば、年齢、性別、職業、最終学歴、世帯規模などの客観的な属性で分類する「人口動態変数」、社会的な階層や価値観などで分類する「心理的変数」、関心の有無や利用頻度、求めるベネフィットなどで分類する「行動変数」といった変数が代表的です。これらの変数を用いて顧客をセグメント化し、それぞれのセグメントに合った戦略を立案します。

RFM分析

RFM分析は、顧客の購買行動に着目した分析手法です。「最終購入日(Recency)」「購入頻度(Frequency)」「購入金額(Monetary)」の3つの指標において、一定の数値ごとにスコアを設定し、「優良顧客」「安定顧客」「新規顧客」「休眠顧客」といったグループに分けます。RFM分析の3つの指標の説明は、下記のとおりです。

Recency最終購入日)

Recencyは最後に購買した日付で、日付が近いほど自社に対する関心度が高いことが推測できます。よって、最終購入日が直近である顧客ほどスコアが高く、かなり前に一度購入しただけの顧客のスコアは低くなります。直近でキャンペーンを打っている、広告を一新したといった場合、分析期間を調整することで費用対効果を見ることも可能です。

Frequency(購入頻度)

Frequencyは一定期間内に商品を購入した回数で、顧客の自社に対する愛着や好感度がわかります。Frequencyのスコアが高い場合はリピート率が高く、好意的であると判断できます。一方、Frequencyのスコアが低い場合はブランドに飽きている、それほど好感を持っていないといった推測が可能です。Frequencyのスコアが高い顧客が多い場合は常連顧客が多く、新規顧客が少ないという見方もできます。

Monetary(購入金額)

Monetaryは、購買金額のことで、顧客が自社にもたらす利益がわかります。購買金額が大きい顧客ほど、自社にとって優良な顧客だと考えることができます。

上記3つの指標のスコアが最も高い顧客を優良顧客、低い顧客を休眠顧客または新規顧客とします。それぞれに適した施策は異なり、例えば休眠顧客に優良顧客と同様のキャンペーンを行っても、心を動かすことはできません。そこで、優良顧客は「特別セールに招待する」、休眠顧客に対しては「再購入すると◯%引き」「2度目の購入でおまけ付き」といったリピートを促す施策を打つなど、施策の使い分けをしてそれぞれの購買意欲を刺激することが大切です。

行動トレンド分析

行動トレンド分析は、曜日、時間帯、季節といった要因と売上の関係性に着目し、各シーズンに活発に購買している顧客の共通点を分析してマーケティング施策に生かす方法です。「売上が大きく上昇した春、最も商品やサービスを購入・利用してくれたのはどのような人物だったか」「その人物は、なぜ春に商品を多く購買したのか」「どのような行動心理で、自社の商品を購買するに至ったのか」を分析することで、売上が上がるシーズンに購買が見込める層を予測し、効果的にアプローチすることができます。

CTB分析

CTB分析は、顧客の好みに沿ったマーケティングの実施や、顧客の購買行動の予測を目的として行われる分析手法です。CTB分析を行うことにより、自社の商品やサービスを購買している層と、その趣味嗜好を明確にすることができます。定量的な分析手法であるデシル分析やRFM分析に対して、CTB分析は定性的である点が大きな特徴です。

CTB分析を行う際は、「Category(カテゴリー)」「Taste(テイスト)」「Brand(ブランド)」の3つの指標で顧客を細分化してグルーピングします。同一のカテゴリー内で同じテイストとブランドを選ぶグループと、ブランドは同じでも異なるテイストを選ぶグループを比較すると、異なる特徴が見えてきます。これを繰り返すことで、顧客の属性と嗜好の傾向を把握することが可能です。3つの要素の説明は下記のとおりです。

Category(カテゴリー)

顧客が購入した商品の種類から、食品、雑貨、洋服といった大きな枠組みで大分類を作成し、商品名などで小分類を設けます。

Taste(テイスト)

カテゴリー分けした商品について、色や形、質感、重さ、機能などから共通する要素を洗い出し、顧客が好むテイストを判断します。

Brand(ブランド)

最後に、顧客が好むブランドを分析します。特定のブランドを好んでいるのか、流行や価格も考慮しているのかなども含めて、しっかりと分析することが重要です。

顧客分析の手順

顧客分析を効果的に行うためには、適切なプロセスを踏む必要があります。ここからは、顧客分析を行う手順について解説します。

1. 目標とゴールを決める

まずは、顧客分析を行うことによって達成したい目標と、達成基準となるゴールを決めます。例えば、自社プロダクトの解約が増えた理由を知りたい場合、顧客分析の目標は「自社プロダクトと顧客ニーズの齟齬を見つけること」「真の顧客ニーズを深掘りすること」などです。企業が良かれと思っていることと、顧客が求めていることとの間に乖離があることは少なくないといわれています。目標が設定できたら、「購買率を◯%まで引き上げる」といったように、具体的な数値を用いてゴールを設定することが大切です。

2. ターゲットを定める

続いて、目標とゴールを踏まえて、顧客分析の対象となるターゲット層を選定します。例えば、前述した解約が増えている背景を知りたいという目的に立ち戻ると、下記のようなターゲットが想定できます。

顧客分類の例

  • プロダクトを契約し、すぐに解約した顧客
  • プロダクトを継続利用してくれている顧客

この段階では、ターゲット層を絞り込まずに複数の候補を挙げ、最も適切なターゲット層を探すことが大切です。

3. カスタマージャーニーを作成する

ターゲットを絞り込んだら、購買行動を分析してカスタマージャーニーを作成します。カスタマージャーニーとは、顧客がプロダクトを認知して関心を持ち、購買に至るプロセスのことです。カスタマージャーニーを考えることで、顧客の興味を引くポイントや購買意欲を刺激するポイントを分析できます。

4. 顧客ニーズを分析し、施策を行う

カスタマージャーニーを基に、顧客のニーズを深掘りしていきます。解約した顧客の、当初プロダクトを契約した理由が「お試しキャンペーンで安く購入できたから」であれば、「通常価格では購入したくない」「価格と機能が釣り合わない」という、「価格」や「機能」に関するニーズを持っていることが考えられます。こうした推測を積み重ねていけば、顧客のニーズにフィットした改善施策を立案することもできるようになります。

顧客分析を行う際のポイント

分析は、いくつかのポイントを押さえて行うことが大切です。ここでは、顧客分析を行う際のポイントを4つご紹介します。

分析対象を明確に定義する

まずは、分析対象を明確化することです。分析対象の顧客は顧客分析の目的によって決まりますが、一口に顧客といっても定義によって属する層が大きく変わります。下記のような属性をいくつか考えた上で、分析対象を決めることが重要です。

分析対象となる主な顧客の属性

  • 既存顧客
  • 休眠顧客
  • 見込み顧客
  • 優良顧客
  • 性別
  • 年齢

顧客のニーズを掘り下げる

顧客のニーズを掘り下げることも大切です。顧客分析は、可視化された情報のみによって行われがちです。しかし、把握できたデータを基に潜在的な課題やニーズを探っていけば、深い顧客理解に基づいて、より適切な戦略を立てることができます。そのため、対面インタビューやWebアンケートなどの方法を駆使して、分析結果を掘り下げていくことが大切です。

購買プロセスも分析する

顧客分析において、顧客の購買プロセスについても把握しておくことが重要です。購買プロセスとは購買に至るまでの過程であり、購買プロセスを分析することで、顧客へのアプローチ方法やサービスを改善させることができます。特に、担当者が「購入したい」と思ってから、複数人の上長の決裁を経て組織としての意思決定がなされるBtoBの商材では、購買プロセスに対して的確にアプローチできるか否かが競合との差につながる場合があります。

定量・定性データを確認する

顧客分析を行う際のポイントの一つとして、定量・定性データを確認することも挙げられます。顧客分析を行うと、売上金額や購入した個数などの定量データと、「商品を好きな理由」「ブランドにどんなイメージを持っているか」といった定性データの両方を把握できます。顧客が抱える課題やニーズに迫るには、定量・定性の両方のデータを組み合わせて分析することが重要です。

顧客分析に活用できるツール

顧客分析を効率的に行うには、ツールの活用がお勧めです。ここでは、その中でも顧客分析に取り入れやすいSFAとCRMツール、名刺管理ツールについて解説します。

SFA / CRMツール

SFA(Sales Force Automation:営業支援システム)は、営業担当者が顧客とのやりとりを記録し、営業活動に生かすための営業支援ツールです。主に営業活動のプロセスを見える化して社内で共有することで、営業における業務の効率化を目的としています。一方、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)ツールは、収集した顧客の情報を顧客とのやりとりに生かして、マーケティングなどに活用できるツールです。どちらのツールも、自社の商品やサービスを顧客が購入するまでのプロセスを把握したり、見込み顧客が途中で離れていった理由を分析したりすることができます。見込み顧客の動向をより深く分析すれば、優良顧客に育てるための戦略を立てることも可能です。

名刺管理ツール

名刺管理ツールは、紙の名刺をデータ化して組織内で一元管理できるツールです。顧客から受け取った名刺をデータ化し、社内で管理・共有できます。また、顧客の名刺にひもづけて日々の営業活動を記録できる機能を備えたツールもあります。顧客との商談履歴や進捗状況などを記録しておくことで、顧客分析に役立てることが可能です。

営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」で顧客分析を効果的に

Sky株式会社が提供する営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」は、多様な機能で顧客分析にも活用できる営業支援ツールです。スキャナーやスマートフォンから簡単に名刺をスキャンし、データ化することができます。データ化した名刺情報にひもづけて「メモ」や「活動記録」を入力することで、顧客のさまざまな情報を集約し、最新の顧客情報を社内に共有できます。

また、既存のシステムとのデータ連携も容易で、顧客管理システム「Salesforce」に登録した名刺データを転送して反映することが可能です。これまで蓄積してきた「Salesforce」上のデータを、「SKYPCE」で読み取った最新かつ正確な名刺情報でアップデートすることができます。

顧客分析を行い、自社のマーケティングをさらに強化したいとお考えの方は、営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」の導入をぜひご検討ください。

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