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公開日2023.12.18更新日2024.11.27

営業プロセスの見える化とは? 具体的な方法やツールも解説

著者:Sky株式会社

営業プロセスの見える化とは? 具体的な方法やツールも解説

営業における課題を改善し、さらに営業効率を上げたいのであれば、まずは営業活動の見える化に取り組む必要があります。営業活動の見える化とは、営業におけるプロセスを可視化することです。見える化することで最終的には営業目標の達成など多くのメリットが見込めます。この記事では、営業活動の見える化の重要性や得られるメリットのほか、営業活動の見える化を進める方法と成功のポイントについて解説します。

営業プロセスとは

営業プロセスとは、顧客の獲得から、アプローチ、契約、アフターフォローまでの一連の営業活動を指します。営業をする相手が、企業なのか個人の消費者なのかによって、営業プロセスは異なります。ここでは、それぞれの場合における営業プロセスの特徴についてご紹介します。

BtoBの営業プロセスの特徴

BtoBの営業プロセスは、組織としての意思決定に至るまでのプロセスが長くなるのが特徴です。ほとんどの場合、営業活動で最初に接触した担当者に最終決定権はなく、担当者が社内に持ち帰って検討し、その結果を基に再度商談を行う、といったプロセスを繰り返すことになります。

また、BtoBの営業プロセスでは、扱う商材の専門性が高く、価格も高額になる傾向があります。顧客企業も慎重に判断をしようとするため、商談の過程で顧客の要望や予算、納期などを丁寧に聞き出し、購入することのメリットを合理的に説明することが求められます。

BtoCの営業プロセスの特徴

BtoCの営業プロセスは、顧客が個人の消費者になるため、営業活動で最初に接触した相手が購入に関する最終決定権を持っていることが多いです。一人を納得させるだけですぐに購入につながるため、BtoBの営業プロセスほど期間が長くならないのが特徴です。

また、BtoCの営業プロセスでは低額の商品を扱うことが多く、「営業担当者が好印象だった」など、顧客の感情的・衝動的な動機によって購入に至るケースも少なくありません。そのため、顧客の感情に訴えかける手法や、商品のデザイン性などわかりやすい魅力をアピールする手法が有効になることも多いです。

営業プロセスの見える化とは、営業プロセスを可視化して情報共有すること

営業活動の見える化とは、営業におけるプロセスを可視化し、チーム全体で共有することです。営業プロセスとは、リード(見込み顧客)の発掘や獲得からアプローチ、初回訪問、商談、ヒアリングによるニーズ把握、提案、成約、アフターサポートといった、営業活動における一連の流れを指します。こうした各プロセスにおいて、誰がどのような案件を持ち、どのように進めているのかを見える化することが重要です。

営業プロセスの見える化の重要性

営業活動の見える化の重要性は、見える化ができていない場合を想定するとわかりやすくなります。もし、営業活動の見える化ができていないと、業務内で発生した課題に対して適切な対処が難しくなります。

例えば、成約数が少ないという課題があったとしましょう。本当の原因は成約確度の低いリードにアプローチしていることなのに、営業活動が見える化できていないと、そうした課題の本質を見落としてしまいます。その結果、単にアプローチの数を増やすといった誤った対処を取ってしまい、営業活動の効率をさらに落としてしまう恐れがあります。

また、営業活動が見える化できていないと、ほかの営業担当者の営業のやり方がわからないため、担当者はそれぞれのやり方で仕事を進めることになります。属人化が進むとスキルの標準化が行えず、営業担当者ごとの営業技術に差が生まれてしまいます。こうした課題を解消するためにも、営業活動を見える化することが重要です。

営業プロセスを見える化するメリット

営業活動を見える化することで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは4つのメリットと、何が達成できるのかについて解説します。

情報共有がしやすくなる

営業活動が見える化されると、情報共有がしやすくなります。誰がどのように業務を進めていたのかが明らかになることで、業務全体の進捗状況や顧客の情報が営業担当者全体に共有され、営業担当者同士による協力体制の構築や、営業部全体での戦略構築などがよりやりやすくなります。また、常に営業活動を見える化しておくことで、上司への報告にかかる労力の削減にもつながります。さらに、ほかの社員の営業テクニックや成功事例などが共有されることでナレッジの蓄積も行えます。

営業状況や課題が把握できる

営業活動が見える化されると営業状況が把握でき、課題が明確になります。個々の営業担当者がどのような営業活動を行っているのかがわかると、誰がどの営業フェーズを得意としているか、またはどの営業フェーズを苦手としているかといった現状が把握できます。

例えば、アプローチや提案、成約といった営業プロセスごとの案件維持率を数値化すると、「アプローチから提案に持っていく率は高いのに成約率は低い」といった営業担当者ごとの傾向が見えてきます。こうしたデータから、どこが営業活動のボトルネックになっているのかを把握し、課題の解決につなげられるのです。

営業プロセスを標準化・最適化できる

営業活動を見える化することにより、優秀な担当者の営業手法や成約に成功した営業手法などのベストプラクティスを標準化できます。これにより、組織全体の営業スキルを向上させられるだけでなく、営業手法の属人化も防止できます。仮に優秀な社員が退職したとしても、営業部としての業務の質を維持できます。

人材育成がしやすくなる

営業活動を見える化できると、人材育成がしやすくなります。営業活動を見える化していない状態だと、業務がはっきりせず営業手法もよくわからない状態になってしまいます。これでは、新人の育成はなかなか進みません。一方、営業活動を見える化できていれば、新人も業務の全体像を把握しやすく、ほかの営業担当者の営業手法などもスムーズに学べます。結果として新人が早く育ち、営業部にとっても好影響となります。

また、営業活動の見える化が人材育成にもたらす効果の対象は、新人教育だけではありません。例えば、営業活動記録を「担当者名」+「期間」で検索することで、その期間中にどの担当者が、どこにどのようなコンタクトを取ったのかがわかります。このような情報を基に営業担当者を適切に評価したり、不足している部分を教育したりすることが可能になります。

KPI・KGIの効率的な達成につながる

ここまで述べてきたように、営業活動を見える化することで、スムーズな情報共有、課題の把握と解決、営業プロセスの標準化、効率的な人材育成などが可能になります。結果として営業活動が効率化され、生産性が向上し、KPI(重要業績評価指標)やKGI(重要目標達成指標)を効率的に達成することにもつながります。

組織のモチベーションアップにつながる

営業活動の見える化は、組織のモチベーション向上にもつながります。営業活動を見える化すると、営業成績も見える化され、どの担当者がどれだけ成果を上げたのかがすぐにわかるようになります。それにより、営業担当者の間に競争意識が生まれるほか、上司が成果を上げた部下をしっかり評価できるようになり、モチベーションの向上に役立てることができます。

各マネジメントが行いやすくなる

営業プロセスを見える化すると、営業活動のマネジメントも行いやすくなります。顧客への対応履歴や案件の進捗状況などをリアルタイムで把握できるようになり、担当者への助言やフォローなどができるようになるためです。また、営業プロセスをチーム全体で共有することで案件の属人化を防ぎ、問い合わせなどに対してもチーム全体で対応できるようになります。

営業プロセスを見える化する方法と成功のポイント

営業活動をただ見える化しようとしても、うまくいかないこともあります。ここでは、営業活動を見える化する方法と、成功させるためのポイントについて解説します。

1. 顧客体験の仮説を設定する

営業活動を見える化する際には、営業プロセスの整理に向けて、まず顧客体験の仮説を設定することが大切です。顧客体験の仮説とは、顧客が商品を購入するまでの過程において、顧客がどのようなニーズを抱え、どのような体験を望むのかを想定することです。

顧客体験の仮説を的確に設定することで、営業プロセスの各タームにおいて行うべきアプローチ方法や営業活動が明確になり、効果的な営業を実現する営業プロセスを設計することができます。

2. 営業プロセスを整理する

設定した顧客体験の仮説を基に、リードの獲得からアプローチ、商談、成約、アフターサポートといった営業プロセスの一連の流れを整理します。このとき、同時に顧客の購買プロセスも見える化することが大切です。例えば、「認知」から「比較検討」「購買」「使用」といった流れがあるとして、顧客の購買プロセスのどの段階に、どのような営業のアクションが必要なのかを考えます。

業種や組織、または同じチーム内であっても、営業担当者ごとにプロセスがまったく異なることがありますので、担当者にヒアリングを行い、普段どのような流れで営業を行っているのかを細かく洗い出していきます。

2. 営業プロセスを共通認識とする

営業プロセスを整理できたら、さらにプロセスの各フェーズを詳細に見える化し、共通認識とします。なぜなら、同じフェーズであっても人によって進め方が異なるからです。例えば「商談」フェーズなら、どのような資料を準備するのか、どのような話の流れで商談を進めていくのかといったところまで見える化します。

このように、営業プロセスを詳細に見える化すると、どのような手法が効果を上げているのかがわかるはずです。効果の高い営業手法を発見したら、それらを営業部全体で共有し、共通認識とすることでスキルの標準化につながります。

3. 営業支援ツールを活用する

大きな効果をもたらす営業活動の見える化ですが、こうした作業を人の手だけで行うのは時間がかかり非効率的です。そこで活用したいのが、さまざまな営業支援ツールです。ツールの力を借りることで、営業活動の見える化の効率化が可能になり、本来のコア業務の効率を落とすことなく進められます。

見える化した営業プロセスを定着させる方法

営業プロセスを見える化しても、組織に定着させなければ活用効果を得ることはできません。ここでは、営業プロセスの見える化を定着させる方法についてご紹介します。

案件数の管理

営業プロセスを定着させる上で、担当者が抱える案件量を管理することが重要です。営業活動における案件とは、企業との商談などを指します。具体的なKPIを用い、担当者一人ひとりが対応している商談数や顧客数をマネジメントすることで、業務負担の偏りなどを改善します。

案件進捗の管理

個々の担当者が抱えている案件数を管理するだけでなく、それぞれの案件の進捗状況も把握しマネジメントする必要があります。進捗状況を管理することで、停滞してしまっている商談を洗い出し、具体的な対策を考えることが可能です。受注率などの具体的なKPIを用いることで、案件の進捗をより正確に管理することができます。

行動量の管理

案件数と進捗の管理に加え、行動量の管理も営業プロセスを定着させる上で重要です。営業活動のなかで「どのような行動を何回行っているのか」「1回の行動に掛かる時間やコストはどれくらいなのか」を分析することで、効率よく受注につなげるための方法を担当者にアドバイスできるようになります。また、行動量のデータを蓄積していくと、営業活動の標準化につながり、経験の浅い新入社員でも優秀な営業担当者と同じ行動をとれるようになります。

営業活動の見える化にお薦めのツール

前項で解説したとおり、営業活動を見える化するためにツールを活用することはとても有効です。ここでは、営業活動の見える化にお薦めのMA、SFA、CRM、そして名刺管理ツールについて解説します。

MA

MA(Marketing Automation)とは、企業のマーケティング活動を見える化して、効率化・自動化する顧客管理ツールのことです。マーケティングではリードの獲得や管理、ナーチャリング(顧客育成)などを行いますが、その一連のプロセスをサポートします。

企業によってはマーケティングの専門部署が活用することの多いツールですが、マーケティングも営業業務の一環ですので、営業担当者も積極的に活用すべきツールといえます。

SFA

SFA(Sales Force Automation)とは、営業活動の行動管理や進捗管理を行うためのシステムです。営業担当者はSFAに案件の進捗報告や日報の送信、顧客対応に関する情報の登録などを行い、関係者と情報を共有します。ほかの担当者が登録した顧客情報や進捗、商談の内容などを参照することで、自分自身の営業活動にも役立てられます。このように、SFAには営業に関する情報が集約されるため、営業活動の見える化にも活用できるのです。

CRM

CRM(Customer Relationship Management)とは、自社と顧客との、関係構築のための取り組みのことで、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。そして、顧客との関係構築のために利用するのがCRMツールです。SFAと混同されがちですが、営業活動の支援を主とするSFAに対して、契約後の顧客との関係性を主とするのがCRMツールの役割です。

CRMツールを活用することで、営業担当者が持っている顧客情報を統合的に管理できるようになります。顧客の情報を見える化し、営業部全体で共有することにより、既存顧客への新たな営業提案などが可能です。

名刺管理ツール

名刺管理ツールは、名前や会社名、部署、役職、連絡先などが網羅された名刺のデータを収集し、顧客管理を行うための重要なツールです。

名刺は、紙のまま担当者が保管していても真価を発揮できません。名刺情報はデータ化し、組織全体で共有してこそ大きな価値が生まれます。しかし、膨大な名刺情報をエクセルなどのツールで管理するのはとても手間がかかります。名刺情報の手入力に時間がかかるほか、情報が古くなれば更新する手間もかかります。また、データは容易に社外へ持ち出せるため、セキュリティ面でも不安が残ります。

こうしたデメリットがなく、効率的に名刺情報を管理できるのが名刺管理ツールです。名刺情報を簡単にデータ化でき、セキュリティ性も高く、しっかりとしたサービスを選べば運用面でも安心です。

また、名刺管理ツールの中には、MAやSFA、CRMツールとの連携が可能なサービスもあります。それぞれ単体で使用しても営業活動の見える化に役立ちますが、ツール同士を連携させることでより効率的に見える化が進められる点がメリットです。MAやSFA、CRMツールを活用する場合は、名刺管理ツールとの連携をお勧めします。

営業活動の見える化に役立つ営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」

営業活動を見える化できれば情報共有がしやすくなり、課題の解決や営業プロセスの標準化につながります。また、人材育成に役立つこともメリットの一つです。営業活動の見える化には、名刺管理ツールやMA、SFA、CRMツールといったデジタルツールの活用が効果的です。

中でも、営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」は、初めてでも直感的に操作しやすく、顧客情報をスムーズに共有することが可能。外出先などで名刺交換した直後でも、スマートフォンアプリを使ってすぐに名刺情報を登録できます。プライバシーマークや情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格を取得したSky株式会社が開発しており、情報セキュリティの観点からも安心できるサービスといえます。

また、「SKYPCE」は顧客管理システム「Salesforce」との連携機能も備えています。「SKYPCE」に登録した名刺情報は「Salesforce」に反映されるため、営業担当者はデータの二重管理を行う必要がなく、効率的にデータを活用できます。さらに、ニュース連携機能を使った情報収集や、個々の営業活動記録、組織図ツリーの自動生成など、多彩な機能で営業活動をサポート。お客様の営業力強化とビジネスの成長に大きく貢献します。

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