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Sky株式会社

公開日2023.09.20更新日2023.12.19

BCCを使ってメールを一斉送信する際の例文を紹介!送信時のマナーや注意点も解説

著者:Sky株式会社

BCCを使ってメールを一斉送信する際の例文を紹介!送信時のマナーや注意点も解説

メールを一斉送信する際によく使われる「BCC」。しかし、正しい使い方やメールの書き方、返信の仕方などを曖昧に覚えているという方も多いのではないでしょうか。この記事では、BCCを使った一斉送信メールにおける例文やマナーを解説します。日頃からビジネスメールをよく利用される方、あいさつやお知らせなどでメールを一斉送信する方は、ぜひご覧ください。

メール送信時の送信先設定「BCC」とは

BCCは「Blind Carbon Copy(ブラインドカーボンコピー)」の略で、メールの送信先を設定する際に使われます。同じく送信先として使う「TO(宛先)」や「CC」とは区別して使いましょう。

BCCとして設定したメールアドレスにメールを送信すると、受信した人からはほかの受信者のメールアドレスが見えなくなります。TOやCCで受信した人もBCCで送信されたメールアドレス情報は見えません。

「BCC」と「CC」の違いとは

メールの送信先設定にはBCCと似たもので、CCがあります。CCは「Carbon Copy(カーボンコピー)」の略で、BCCと同じく送信先設定に使われますが、BCCとCCの使い分けには注意が必要です。

BCCが「ほかの受信者のメールアドレスがわからないようにする」のに対し、CCは「受信者全員にほかの受信者のメールアドレスを公開する」という役割を持ちます。BCCで送信するつもりだったメールをCCで送信してしまうと、個人情報の漏えいにつながりかねません。企業としてメールを送る際には、内容だけでなく送信先にも細心の注意を払い、1通1通に責任を持って送信するよう心掛けることが大切です。

BCCを使ったメールの送り方

BCCを使い、メールを一斉送信するやり方は簡単です。普段使っているメーラーやメールサービスから「新しいメール」や「新規作成」を選び、下書き用のウィンドウを開きます。そして、送信先を入力する際にBCCの欄にメールアドレスを入力するだけです。

メーラーは数多くありますが、基本的に上記のようにBCC欄にメールアドレスを入力するだけで完了します。ただし、Outlookなど一部のメーラーは、初期設定では下書き用のウィンドウにBCC欄が表示されていないこともありますので、詳しくは各メーラーのヘルプなどをご参照ください。

「BCCでお送りしております」を書いておく

BCCで一斉送信していることを、受信された方々にお知らせしておきたい場合は、メールの文頭に次のような一文を添えることが多いです。

「このメールは、BCCで送信しております」
「一斉送信のため、BCCにてお送りしております」

こうした一文があれば、受信者に「自分以外にも受信者がいること」や「一斉送信メールであること」が伝わります。BCCで送信するときに必ず書かなければならない決まりはありませんが、心遣いとしてひと言書き添えておいた方が、丁寧な印象を持たれるでしょう。

BCCを使った一斉送信メールの例文

BCCを使って送信する一斉送信メールは、さまざまな場面で使われます。ここではシチュエーションごとにメールの例文をご紹介します。

1.退職のあいさつ

件名:【株式会社◯◯ 佐藤】 退職のごあいさつ

本文:
各位
(このメールはBCCでお送りしております)

平素より大変お世話になります。
株式会社◯◯の佐藤でございます。

私事で恐縮ではございますが、
一身上の都合により、XX月XX日付で株式会社◯◯を退職する運びとなりました。

在職中は、皆さまに大変お世話になりましたことを心より感謝しております。

本来であれば直接お伺いしてごあいさつすべきところ、メールでのご連絡となってしまい、おわび申し上げます。

後任は、同部署の田中が務めます。
後日あらためて田中よりごあいさつに伺いますので、変わらぬご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

末筆ながら、貴社のさらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。

2.担当者変更のお知らせ

件名:【株式会社◯◯ 佐藤】 担当者変更のお知らせ

本文:
各位
(このメールはBCCでお送りしております)

平素より大変お世話になります。
株式会社◯◯の佐藤でございます。

このたび、人事異動により、
XX月XX日付で弊社の営業部・田中が貴社の担当をいたします。
在任中は皆さまに大変お世話になりましたこと、あらためて御礼申し上げます。

田中は、入社10年目であり営業業務に長らく携わっておりました。
豊富な知見やスキルを生かし、今以上に有益なご提案ができるかと存じます。

後日あらためまして、田中とともにごあいさつに伺えればと存じますが、
取り急ぎメールにてご報告いたしました。
今後も変わらぬご指導のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。

3.メールアドレス変更のお知らせ

件名:【株式会社◯◯ 佐藤】 メールアドレス変更のお知らせ

本文:
各位
(一斉送信のためBCCにてお送りしております)

いつも大変お世話になります。
株式会社◯◯の佐藤でございます。

人事異動に伴い、XXXX年X月X日(◯)より私のメールアドレスが変更となります。

=================================

■旧メールアドレス
xxxxxxxxx@xxxxxxxx.co.jp

■新メールメールアドレス
xxxxxxxx@xxxxxxxx.co.jp

=================================

つきましては、大変お手数をおかけいたしますが、
登録内容のご変更をお願い申し上げます。

旧メールアドレスにつきましては、XXXX年X月X日(◯)までメールを受け取れますが、
XXXX年X月X日(◯)以降はサーバーが停止いたします。

もし不具合などございましたら、携帯電話(080-XXXX-XXXX)までご連絡いただけますと幸いです。
今後とも、何とぞよろしくお願いいたします。

4.会社の住所変更のお知らせ

件名:【株式会社◯◯ 佐藤】 会社移転のお知らせ

本文:
取引先各位
(このメールはBCCでお送りしております)

いつもお世話になります。
株式会社◯◯の佐藤でございます。

このたび弊社は事業拡大に伴い、4月1日より下記住所にオフィスを移転いたします。

つきましては、電話番号も変更となりますので、
大変お手数おかけいたしますが、ご登録内容の変更をお願い申し上げます。

=================================

【移転先住所】
〒123-4567
東京都◯◯区◯◯◯◯◯◯1-2-34
TEL:03-XXXX-XXXX
(※メールアドレスの変更はございません)

=================================

オフィス移転を機に、社員一同より精進してまいります。
今後とも、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
メールでのご報告となり恐縮ではございますが、取り急ぎのごあいさつとさせていただきます。

5.部署異動のお知らせ

件名:【株式会社◯◯ 佐藤】 部署異動のご連絡

本文:
取引先各位
(このメールはBCCでお送りしております)

平素より大変お世話になります。
株式会社◯◯の佐藤でございます。

急なご報告となり恐縮ですが、
このたび◯月◯日付で、◯◯部から◯◯部へ異動する運びとなりました。
本来であれば直接お会いしてごあいさつすべきところを、メールでのご連絡となることをおわび申し上げます。

◯月◯日以降の連絡先は下記のとおりです。

================================================

◯◯部 佐藤
電話:080-XXXX-XXXX
メール:xxxxxxxxx@xxxxxxxx.co.jp ※変更はございません。

================================================

後任は、同部署の田中が担当いたします。
田中の連絡先は、下記になります。

=============================

◯◯部 田中
電話:080-XXXX-XXXX
メール:xxxxxxxxx@xxxxxxxx.co.jp

=============================

後日あらためて、田中よりごあいさつに伺います。
今後とも、変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

6.商品の仕様変更のお知らせ

件名:【株式会社◯◯ 佐藤】 「□□□□□」の仕様変更のお知らせ

本文:
各位
(このメールはBCCでお送りしております)

いつも大変お世話になります。
株式会社◯◯の佐藤でございます。

平素より「□□□□□」をご愛用いただき誠にありがとうございます。

このたび、□□□□□につきましてXXXX年X月X日より下記の通り仕様変更いたします。

=====================================

■ 対象商品:□□□□□
■ 仕様変更内容:××××××××××××
■ 仕様変更理由:×××××××××のため

=====================================

急なご報告となり恐縮ではございますが、何とぞご了承のうえ今後ともお引き立て賜りますよう、お願い申し上げます。

7.GW・お盆などの営業に関するお知らせ

【GW期間中の営業に関するお知らせ】 件名:【株式会社◯◯ 佐藤】GW期間中の営業について

本文:
各位
(このメールはBCCでお送りしております)

平素より大変お世話になります。
株式会社◯◯の佐藤でございます。

誠に勝手ながら、ゴールデンウィーク期間中は
下記の日程で休業とさせていただきます。

==============================

【休業日程】
4月XX日(◯)~5月X日(◯)

==============================

休業期間中にいただいたお問い合わせに関しては、
5月X日(◯)より順次対応いたします。
ご返答が遅れることとなり大変恐れ入りますが、あらかじめご了承ください。

ご繁忙の折、大変ご迷惑をおかけいたしますが、
何とぞ、ご理解ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

【お盆期間中の営業に関するお知らせ】
件名:【株式会社◯◯ 佐藤】お盆期間中の営業について

本文:
各位
(このメールはBCCでお送りしております)

平素より大変お世話になります。
株式会社◯◯の佐藤でございます。

誠に勝手ではございますが、当社では以下の日程でお盆休みのため休業いたします。

==============================

【休業日程】
8月X日(◯)~8月XX日(◯)

==============================

なお、休業期間中のお問い合わせに関しましては8月XX日(◯)より順次対応いたします。
ご返答が遅れることとなり大変恐れ入りますが、あらかじめご了承ください。

皆さまには多大なご不便・ご迷惑をおかけするかと存じますが、
何とぞご理解・ご協力いただきますようよろしくお願い申し上げます。

8.仕事納めのあいさつ

件名:【株式会社◯◯ 佐藤】 年末のごあいさつ

本文:
取引先各位
(一斉送信のためBCCでお送りしております)

平素より大変お世話になります。
株式会社◯◯の佐藤でございます。

本年も残すところ残りわずかとなりましたが、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
本年は特段のご高配を賜り誠にありがとうございます。

誠に勝手ながら、弊社は年末年始の下記期間を休業日といたします。

===================================

【休業日程】
12月XX日(◯)~1月X日(◯)

1月X日(◯)より通常通り営業を開始いたします。

===================================

何とぞご了承のほどよろしくお願い申し上げます。

来年も社員一同精進してまいりますので、何とぞ変わらぬご愛顧のほどお願い申し上げます。

略儀ながら、メールにてごあいさつとさせていただきます。
どうぞよいお年をお迎えください。

9.仕事始めのあいさつ

件名:【株式会社◯◯ 佐藤】 新年のごあいさつ

本文:
取引先各位
(一斉送信のためBCCでお送りしております)

株式会社◯◯の佐藤でございます。
謹んで新年のお喜び申し上げます。

旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
本年も貴社のお役に立てるよう、社員一同努めてまいります。
変わらぬご愛顧のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。

新年は1月X日(◯)より通常営業を開始しております。

本来であれば直接ごあいさつに伺うべきところですが、
メールでのごあいさつとなり失礼いたします。
本年も何とぞよろしくお願い申し上げます。

10.休眠顧客へのアプローチ

件名:【株式会社◯◯ 佐藤】「□□□□□」リニューアルに伴うキャンペーンのお知らせ

本文:
各位
(このメールはBCCでお送りしております)

いつもお世話になります。
株式会社◯◯の佐藤でございます。
木々が色づく季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

先日は弊社の「□□□□□」をご利用いただき、誠にありがとうございました。

ただいま弊社では、□□□□□のリニューアルに伴い、
以前□□□□□をご契約いただいた方限定でキャンペーンを実施いたします。

キャンペーンの内容は下記のとおりです。

======================================================

■対象商品:□□□□□
■キャンペーン実施期間:XXXX年X月X日(◯)~XXXX年X月X日(◯)
■キャンペーン内容:××××××××××××××

======================================================

また、添付にて□□□□□のリニューアル内容をまとめた資料をご送付いたしますので、併せてご覧ください。

□□□□□の利用に当たってお困り事がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

朝夕は冷え込んでまいりますので、くれぐれもご自愛ください。
引き続き、何とぞよろしくお願い申し上げます。

BCCでメールを一斉送信する際のマナー

BCCでメールを一斉送信する際には、相手に失礼のないよう気をつけるべき、いくつかのマナーがあります。

送信前に「BCC」と「CC」を間違えていないかを確認する

先述した「BCC」と「CC」の違いのとおり、BCCは受信者からはほかの受信者のメールアドレスが見えなくなり、CCはほかの受信者のメールアドレスがすべて見えます。

そのため、自分が送ろうとしているメールがBCCなのかCCなのかを、事前に確認しましょう。特に、BCCで送信しようとしている場合にCCで送ってしまうと、意図せず他人のメールアドレスを他の受信者に知らせてしまうことになり、トラブルにつながりかねません。情報漏えいなどにならないよう、普段から注意しなければならないポイントです。

また、メールを送信する前に宛先を再度確認できるツールもありますので、導入を検討するのも対策の一つです。

宛名の書き方について

BCCで一斉送信する際、文頭の書き添える宛名は「各位」を使うのが一般的です。各位は「皆さま方」という意味で、複数人を対象に一人ひとりに敬意を表すために使われる敬称です。単に「各位」とそのまま記述するほか、次のような使い方もあります。

  • 取引先各位
  • 関係者各位
  • 担当者各位

通常のTO(宛先)でメールを送る際は「◯◯株式会社 ◯◯様」と「様」という敬称をつけますが、「各位」を使う場合に「各位様」とすると敬称を2つ重ねることになるために誤りとなります。

メールを送信する時間帯に決まりはある?

基本的に、ビジネスメールは終業時間を過ぎた後に送らない方が無難です。どうしてもその日のうちにメールを送る必要がある場合は、21時までに送信することをお勧めします。しかし「ビジネスメールは◯時までに送るべき」という具体的な時間を示したビジネスマナーがあるわけではありませんので、取引先との関係性や連絡内容によって柔軟に対応していただくとよいと思います。

また、トラブルなど急を要する用件で深夜にメールを送らなければならない場面もあります。緊急性を伴うメールは深夜に送っても失礼に当たらないことが多いです。しかし、必ずメールを送った経緯の説明を含み、かつ時間をかけずに読めるよう簡潔にまとめることが大切です。

BCCで受信したメールには返信したほうがいい?

BCCでメールを送信する際のマナーではありませんが、併せて受信をしたときの対応もご説明します。BCCで送られてきたメールを受信した場合に返信したほうがいいのかは、ご自身がメールに記載された用件の当事者なのかどうかによります。

自分がメールの当事者の場合

ご自身が、メールに記載された用件の当事者の場合は、メールの内容により必要な場合は返信しても構いません。なお、BCCで受信した方が当事者に当たるメールには、次のような特徴があります。

  • メールの文頭に「関係者各位」という記載がある
  • メールの文頭に「BCCでお送りしています」と明記されている
  • TO(宛先)欄に送信者本人のメールメールアドレスが設定されている、もしくはTOとCCの欄が空欄のままBCCのメールが届いている

届いたメールの用件が「案件に対するお伺い」や「連絡事項」など、内容を確認したことを送信者に伝える必要があるような場合は、通常のメールを受け取ったときと同じく、忘れずに返信するようにします。

メールの当事者ではない場合

TOまたはCCの欄にほかの人のメールアドレスが記載されている場合は、BCCでメールが届いた人は当事者ではないことが大半です。このような場合、メールの送信者はTOまたはCCに設定された送信先の相手に対する用件があり、その情報を共有するためにBCCにメールアドレスを追加しているというケースが多いので、内容の把握にとどめておき、あえて返信をしないのがマナーだといえます。

BCCでメールを一斉送信する際の注意点とは

BCCでメールを送る際に注意すべきポイントがあります。一斉送信であるため、正しく送信できなかった場合に、送信したはずのメールが大勢の方に届かない場合がありますので、次の点に注意してメールを作成してください。

BCCに追加できるメールアドレスには上限がある

複数の相手に一斉送信する際に便利なBCCですが、送信先に設定できるメールアドレス数の上限がありますので、ご注意ください。例えば、代表的なメールサービスでは次のように決まっています。

Outlook

送信先メールアドレス(宛先、CC、BCCの合計)の設定上限は、1通あたり500件です。また、1通あたりのメールアドレス数の上限だけではなく1日で送信できるメールの件数にも上限が設定されています。

詳しくはOutlookのヘルプページをご覧ください。

Gmail(Google Workspace)

送信先メールアドレス(TO、CC、BCCの合計)の設定上限は、1通あたり2,000件です(外部の宛先の場合は500件)。

詳しくはGoogleのヘルプページをご覧ください。

これらのような制限によりメールの不達を避けるためにも、事前にメールを送る相手の人数を把握した上で、一斉送信を行うことが大切です。

迷惑メールに振り分けられることがある

BCCのメールは一斉送信ができて便利な一方、何度も一斉送信を繰り返すことで受信者側のメールフィルタリング機能などで迷惑メールと判断されてしまうケースもあります。先方の設定によっては、メールの送信元をブロックしてしまうこともあるので注意が必要です。

一度、送信元メールアドレスがブロック対象にされてしまうと、一斉送信ではない通常のメールであっても迷惑メールとして扱われることもあり、重要な連絡のために送ったメールが、迷惑メールとして振り分けられてしまい受信者が気づかないという事態にもなりかねません。BCCを使ったメールの一斉送信は、多用しないようご注意ください。

まと

この記事では、BCCを使ったメールの一斉送信について、例文と併せてご紹介しました。BCCは簡単に設定でき、利便性の高い機能ではありますが、使い方を間違えるトラブルに発展することもあります。TO(宛先)、CC、BCCの位置づけを再確認し、顧客とのコミュニケーションにお役立てください。

BCCを使ってメールの一斉送信したことがない方は、多くの方にお知らせを送りたいといった際に、本記事でご紹介のマナーや注意点を踏まえてメールを作成していただければ幸いです。