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Sky株式会社

公開日2023.07.28更新日2024.03.08

BIツールとは? できることやメリット、導入時のポイントを解説

著者:Sky株式会社

BIツールとは? できることやメリット、導入時のポイントを解説

企業には、これまでの事業活動を通じて収集してきた、ビジネスに有益な情報やデータが蓄積されています。しかし、「データがExcelでの個人管理となっていて、社内でうまく共有できていない」「データの活用方法がわからない」などの理由から、現場レベルでは生かせていないというのが実情ではないでしょうか。 そこで注目されているのが、データを可視化して、スピーディーかつ精度の高い活用方法で運用できる「BIツール」です。この記事では、BIツールの機能やメリット、導入にあたって注意すべき点、選び方のポイントなどについて解説します。

BIツールは、可視化したデータを基に意思決定を支援するツール

BI(ビジネスインテリジェンス)ツールとは、企業内に蓄積されている膨大なデータをビジュアル化し、分析して、データに基づいた意思決定や課題解決を支援するソフトウェアです。

日々のビジネスシーンで蓄積される情報は、「ビッグデータ」という言葉で表現されるとおり膨大なものとなります。しかし、それらのデータは企業独自の基幹システムや個人管理のExcelなどで、バラバラに保存され管理されていることが少なくありません。社内に散在するデータを人力で集めて分析しようとすると大きな手間と時間がかかるだけでなく、不正確な分析レポートが出来上がる恐れもあります。

そこで、データの収集・分析作業を効率化し、企業の経営判断や営業活動の改善といった意思決定を支援してくれるのがBIツールです。

BIツールの主な機能

BIツールには、データの収集・加工はもちろん、分析やシミュレーションなどさまざまな機能が搭載されています。ここでは、主な機能を5つご紹介します。

ダッシュボード

ダッシュボードとは、企業内に蓄積されたデータをビジュアル化し、グラフや図表で一覧表示する機能です。 例えば販売管理データの場合、得意先別や商品別の売上、前年同月比など、関連するグラフを並べて比較することができます。パッと見るだけでデータの内容を認識し、分析に生かせるのがダッシュボード機能の大きな特長です。

OLAP機能

OLAPとは、Online Analytical Processingの略で、日本語に訳すと「オンライン分析処理」です。OLAP機能を使えば、企業内に蓄積されたデータをさまざまな角度から分析し、結果を視覚的に表示できます。具体的には、スライシング、ドリル、ダイシングなどの解析手法を用います。

例えば、データの中で特定の1日だけ急激に売上が伸びていた場合、イベント日程のデータと照らし合わせれば、「その日にイベントを開催したから」とすぐに要因が把握できます。OLAP機能を使って複数の角度から視覚的に分析すれば、今起きている現象や問題点を検証して意思決定に役立てることができます。

データマイニング機能

データマイニング(Data mining)とは、収集された大量のデータを統計学やAIなどにより分析し、傾向や関連性を抽出する技術のことです。BIツールに搭載されているデータマイニング機能を使えば、売上予測やマーケティング施策の立案、経営企画などに役立てることができます。

シミュレーション・プランニング機能

シミュレーション・プランニング機能は、現状の可視化だけでなく、過去のデータから将来の数値をシミュレーションできる機能です。主な用途としては、予算や売上の計画、在庫管理、経営計画などが挙げられます。

レポーティング機能

レポーティング機能とは、データをExcelやWord、PDFなどの各種ファイルに変換してレポート化する機能です。あらかじめ用意された定型フォーマットはもちろん、カスタマイズした報告書や帳票として出力することもできます。

BIツールを導入するメリット

BIツールを利用することで、ビジネスにおいてどのようなメリットが生まれるのでしょうか。主なメリットを3つご紹介します。

社内のさまざまな蓄積データを集めて分析できる

BIツールには、社内に蓄積されている多種多様なデータを集めて分析できるというメリットがあります。

企業内のデータは、部門や個人ごとにバラバラに管理され、組織として一元管理できていないケースも多いのが現状です。また、近年はさまざまなデータ管理のシステムやツールが企業で導入されており、社内にデータが散在していることも少なくありません。

そのような場合にBIツールを利用することで、データを1か所に集約して分析やレポーティングが容易に行えるようになります。しかも、ビジュアル的に整ったデザインでレポートを出力できるため、誰が見てもわかりやすく、客観的な意思決定や経営判断にもつながります。

可視化することで課題の早期発見、迅速な対応につながる

課題の早期発見や迅速な対応につながる点も、BIツールを使うメリットです。ビジネスにおいては、自社が抱える課題を見つけ、対処していくことが必要不可欠です。しかし現場では、「日々の業務に追われているため、膨大なデータを分析して課題を見つけるような時間はない」というのが現実かもしれません。

BIツールを使ってデータを分析すれば、素早く結果を可視化し、隠れていた課題を早期に発見して迅速に対応できます。

ダッシュボードやレポート機能により、資料作成の負担が減る

ダッシュボードやレポート機能の活用で資料作成の負担が減ることも、BIツールのメリットの一つ。Excelなどのツールを使って自力で作成することも可能ですが、BIツールを使えばよりスピーディーに、より見やすいビジュアルの資料を簡単に作成できます。作成にかかる時間を削減できれば、空いた時間を営業など別の業務に充てることができます。

BIツール導入の注意点

BIツールにはさまざまなメリットがありますが、導入する際に注意すべきことがいくつかあります。

自社に合うツールかどうかの見極めが難しい

BIツールのデメリットは、「自社に合うツールかどうか、見極めるのが難しい」という点です。現在、市場にはさまざまなBIツールがありますが、「何を比較すれば自社に合うツールを見つけられるのか?」「どのポイントを重視すべきなのかわかりづらい」という声もよく聞かれます。

充分に検討せず、安易にBIツールを選んでしまうと、社内でツールの活用が定着せず、失敗に終わってしまうかもしれません。自社の課題や目的に合った適切なBIツールが選択できるように、じっくりと検討されることをお勧めします。

想定外のコストがかかる可能性も

BIツールの導入にあたっては、当然ながらある程度の費用が必要になります。導入の目的を明確にしておかないと、「導入したBIツールに求めていた機能がなく、想定外のコストがかかってしまった」といったトラブルが発生する可能性もあります。

逆に「ランニングコストがかさむ割には、機能をフルに使いこなせていない」というケースもあるかもしれません。BIツールの導入時には、費用対効果を十分に考えておく必要があります。

初期設定に手間がかかる

BIツールを導入する際には、初期設定に一定の手間や時間がかかることも考慮しておかなければなりません。 既存のシステムからデータを抽出し、BIツール用のデータベースに格納する作業はかなり煩雑です。情報システム部門など、高い専門知識を持つチームに作業を依頼しなければならないケースも考えられます。

かえって作業負担が増すことも

使いにくいBIツールを導入すると、担当者は「以前より作業の負担が増えた」と感じてしまうかもしれません。一般的なBIツールはシンプルで使いやすい内容になっていますが、それでも使い勝手はツールによって変わってきます。導入前のテストとして、利用予定の社員にBIツールを実際に使ってもらい、操作性を確認しておくことも必要です。

BIツールを導入する際のポイント

一口にBIツールといっても、ツールごとにその機能や特長は異なります。ツールを選ぶ際に注意すべきポイントについて解説します。

自社に必要な機能があるか

BIツールを選ぶ上で注意すべきポイントの一つが、「自社にとって必要な機能が搭載されているか」です。BIツールを導入する目的は、企業によって異なります。自社の目的にマッチした機能が搭載されていなければ、導入する意味がありません。

よくあるのが、「導入しても課題が解決できなかった」「オプション機能を追加しなければならず、想定外の費用や手間がかかった」といったトラブルです。自社が求めている機能が搭載されているかどうか、導入前に十分に確認しておくことをお勧めします。

操作性・分析力ともに問題がないか

操作性と分析力も、BIツールを選ぶ際の重要なポイントです。BIツールにデータを取り込んだ後、グラフや資料の作成が簡単にできるかどうか、直感的に扱えるかどうかを確認しておきましょう。またBIツールには、さまざまなデータを組み合わせる分析力が求められます。売上分析や財務分析など、自社が望む分析機能を有しているか、チェックしておくことも重要です。

自社環境に合う提供形態が用意されているか

BIツールが自社の環境に合うかたちで提供されるかどうかも、導入前に確認しておく必要があります。提供形態は大きく分けて、「クラウド型」か「オンプレミス型」の2つになります。

クラウド型は、クラウドサービス提供事業者が管理するサーバーやアプリケーションなどを、ネットワーク経由で利用する形態です。オンプレミス型は、社内でサーバーやアプリケーションなどを所有・管理する形態のことをいいます。BIツールによっては、クラウド型、オンプレミス型のどちらか一方しか提供していない場合もありますので、ご注意ください。

費用は予算内に収まるのか

コストが予算内に収まるかどうかは、BIツールを選ぶ上で重要なポイントです。BIツール導入の際にかかる費用は、搭載している機能や導入形態、利用アカウント数などによって大きく変動します。初期費用だけでなく、ランニングコストもツールによって異なるため、事前にしっかり把握しておくことが大切です。

サポート体制は充実しているか

BIツールをうまく使いこなせるようになるまでには、一定の時間がかかります。そのため、導入前にベンダーのサポート体制が充実しているかをしっかり確認しておくことをお勧めします。最近では、導入のためのセミナーやeラーニングの機会を設けたり、利用者同士のコミュニティを充実させるなど、サポートに力を入れているベンダーも増えているようです。

既存のシステムやツールと連携可能か

すでに使用しているシステムやツールとうまく連携できるかどうかも、BIツール選びの重要なポイント。 BIツールの軸となる機能は、データの分析と出力です。しかし、既存のシステムやツール内に蓄積されているデータは、フォーマットも保管場所もバラバラであることが多いでしょう。既存のシステムやツールとBIツールをうまく連携させ、活用していくためには、導入前に自社のシステム環境を充分に確認し、スムーズにデータ連携できるBIツールを選ぶことが大切です。

SFAとBIツールを連携するメリット

SFAとBIツールを連携することで、営業活動にもメリットが生まれます。SFAは「Sales Force Automation」の略で、国内では主に「営業支援システム」を指します。

SFAには、さまざまな営業活動にまつわる情報が蓄積されています。一方のBIツールは、細かいデータ分析が得意です。SFAをBIツールと連携させれば、データを基に「営業活動の内容と結果の相関関係」や「前年比・前年同月比での売上の傾向および分析結果」などをスムーズに可視化できます。SFA単体で進めるよりも、BIツールと連携させたほうが、営業活動のPDCAサイクルをよりスムーズに回せるようになります。

さらに、SFAと名刺管理サービスを連携させることで、顧客データの入力からSFAによる営業支援、BIツールでの迅速な分析といった一連の流れを、的確かつスピーディーに進められるようになります。

名刺管理サービス・SFA・BIツールを連携させ、分析機能を最大限に生かす

顧客情報の元データとなる名刺情報をSFAと連携させれば、営業活動にまつわるデータを蓄積できます。一方、BIツールには「社内のさまざまな蓄積データを集めて分析できる」「可視化することで課題を早く見つけ、迅速に対応できる」といったメリットがあります。つまり、名刺管理サービスとSFA、BIツールを連携させることで、見込み顧客に対する営業活動の大半を可視化して分析することができるようになります。

営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」は、見込み顧客に向けてイベント告知メールやメールマガジンなどを一斉送信する機能や、従業員の日々の営業活動を記録する機能など、さまざまな営業支援機能が備わったツールです。 営業支援ツールにはさまざまな種類がありますが、これらのツール活用の入口として、まずは「SKYPCE」による名刺管理の導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

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