リード獲得とは? 目的や具体的な手法、効率的に行うポイントを紹介

「リード獲得」とは、将来的に顧客となる可能性のある「見込み顧客」を創出する行為を指します。より効果的なマーケティング活動を行うためには、リードを獲得し、育成することが不可欠です。しかし、実際の営業現場では「想定よりもリードが集まらない」「獲得しても、商談や契約に結びつかない」といった課題を抱えていることも少なくありません。こうした課題を解消するには、目的やKPIを明確にし、ターゲットとなるリードに合わせたアプローチを行うことが重要です。本記事では、リード獲得の目的や具体的な施策、効率的に獲得するためのポイントなどをご紹介します。
リード獲得とは?
リード獲得とは、将来的に顧客となる可能性のある「見込み顧客」を創出する行為のことです。リードには「先頭・きっかけ・手掛かり」などの意味があり、ビジネスでは、自社商品やサービスにある程度関心を持った状態の顧客を指します。自社商品やサービスが認知されていない段階の「潜在顧客」とは異なり、展示会で名刺交換したり、問い合わせや資料請求の申し込みがあったりと、自社と何らかのかたちで接点がある人物や企業などがリード(見込み顧客)に該当します。
リード獲得の目的
リード獲得の目的は、新規顧客を開拓し、売り上げや利益の拡大につなげることです。リードは将来顧客になる可能性があるため、その母数自体を増やすことが、商談化率や成約率の上昇に大きくつながります。 ただ、リードを獲得しただけでは意味がありません。リードと適切にコミュニケーションを取って「育成」することで購買や成約の精度を上げていき、顧客として定着させる必要があります。その後はさらに、顧客満足度・顧客ロイヤルティを上げながら、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)の向上を目指します。リード獲得は、企業が持続的に利益を生み出すための基盤となる活動といえます。
リード獲得から顧客化までの流れ
リード獲得の目的は、新規顧客を開拓し、売り上げや利益の拡大につなげることですが、新規リードにすぐに購買・成約してもらえる可能性は低いです。リードと接点を持ち、購買・成約に至るまでには、主に次の3つの流れを踏む必要があります。
- 獲得(リードジェネレーション)
- 育成(リードナーチャリング)
- 顧客化(リードクオリフィケーション)
リードの獲得(リードジェネレーション)後、自社に対する関心度や温度感などに合わせた段階的なアプローチによって育成(リードナーチャリング)し、自社との関係を構築した上で、顧客化(リードクオリフィケーション)を図るといった流れです。最終的に確度が高いと判断されたリードは、営業への引き継ぎなど、成約に向けた対応を行います。
1.獲得(リードジェネレーション)
リードジェネレーションとは、見込み顧客を獲得するためのマーケティング活動です。インターネット広告やホワイトペーパーの活用、テレアポの実施などが挙げられます。具体的な施策については後述します。
2.育成(リードナーチャリング)
獲得したリードと関係性を構築し、購買意欲を高めて商談につながるように育成するプロセスを、リードナーチャリングと呼びます。この過程では、SNSやメール配信、ホワイトペーパーなどを活用し、自社への関心をより高めてもらえるようにアプローチし続けることが重要です。より関心度が高いリードに対しては、電話やメールを用いて購買意欲を高める施策(インサイドセールス)を行う場合もあります。
3.顧客化(リードクオリフィケーション)
リードナーチャリングでのアプローチを通じて受注確度の高いリードを絞り込み、クロージングをかけて顧客化を図るプロセスを、リードクオリフィケーションと呼びます。個別訪問などでのヒアリングを通じて相手の本気度を見定め、フォローを継続すべきリードか、そうでないかをしっかりと判断することが重要です。
リード獲得の主な施策
リード獲得に向けた、オンラインとオフラインそれぞれの施策についてご紹介します。効果を最大化するためには、ターゲットや予算に合わせて使い分けることが重要です。
| オンライン施策 | オフライン施策 |
|---|---|
| Web広告 オウンドメディア SNS運用 メール配信 ホワイトペーパー ウェビナー プレスリリース配信 |
セミナー ダイレクトメール(DM) 展示会 テレアポ 飛び込み営業 メディア広告 屋外・交通広告 |
リード獲得施策:オンライン
オンラインでのリード獲得施策をご紹介します。オンライン施策は比較的コストを抑えながら広範囲にアプローチできます。ただ、非対面のため、リードとの関係構築が難しい場合もあります。
Web広告
Web広告とは、インターネット上のメディアに掲載される広告の総称です。費用がかかりますが、その分短期間でリード獲得を実現できます。また、広告の種類次第ではターゲットのニーズに沿ったアプローチも可能です。具体的な広告の種類は、次のとおりです。
| 広告の種類 | 広告の詳細 |
|---|---|
| リスティング広告(検索連動型広告) | 検索キーワードに連動して表示される |
| ディスプレイ広告 | Webサイトやアプリの広告枠に表示される |
| 動画広告 | 画像データより効率的に情報を伝達できる 主にWeb上で表示される |
| SNS広告 | InstagramやTikTokなどのSNSで表示される |
| アフィリエイト広告(成果報酬型広告) | アフィリエイター自身のサイトやSNSに自社広告を設置してもらう |
オウンドメディア
オウンドメディアとは、企業が保有・運営するWebメディアのことです。ユーザーの課題解決に役立つブログ記事などのコンテンツを継続的に発信し、検索エンジンからの流入(SEO)を通じてリードを獲得します。
一度作成したコンテンツは自社の資産となるため、広告費をかけずに安定したリード獲得が見込めます。しかし、効果が出るまでに最低でも数か月かかる点、SEO対策としてキーワード検索に関する専門的な知識が求められる点に注意が必要です。
SNS運用
X(旧Twitter)やInstagram、TikTok、FacebookなどのSNSを活用する手法です。自社でアカウントを運用し、情報発信やユーザーとのコミュニケーションを通じて、リード獲得につなげます。情報の拡散力が高いため、認知度の向上が期待できます。
近年では、YouTubeなど動画の投稿が行えるSNSを活用し、認知度向上につなげる企業も増えています。ただし、リード獲得にはすぐに結びつかず、継続的な運用リソースの確保が必要となります。
メール配信
自社サービスの会員のほか、過去のイベントでの名刺交換などから取得したメールアドレスに対してメールマガジンなどを配信する手法です。メールを通じてリードとの関係を構築できれば、自社が保有するほかのコンテンツへも誘導でき、リードの獲得や休眠顧客の掘り起こしにつながります。
多数のリードに開封されるメールの作成には工夫が必要ですが、低コストでアプローチできる上、既存顧客のリードナーチャリングとしての効果も期待できます。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、企業が読者に情報などを提供するための資料全般を指します。ユーザーが抱えているであろう課題や悩みを想定し、解決するためのノウハウや専門知識などを提供します。例えば、作成したホワイトペーパーを自社のWebサイトに設置し、ダウンロードする画面で会社名や部署名、メールアドレス、電話番号といったアプローチに有用な情報を入力必須とすることで、リード情報を獲得できます。
ウェビナー
Webサイト上でオンラインセミナーを開催し、参加者リストを得ることでリード情報を獲得できます。ウェビナーには、録画した映像を配信するストック型と、参加者とやりとりを行いながら進めるリアルタイム型があります。オフラインで行うセミナーに比べて、会場の手配にかかる手間や参加者の地理的な制限などを考慮する必要がありません。参加者の興味関心が元々高い状態のため、一度で多くのリードを獲得できる可能性があります。
プレスリリース配信
自社の商品やサービスについてまとめた文書(プレスリリース)を、ニュースメディアを通じて配信し、リード獲得につなげる手法です。ターゲットに直接のアプローチはできませんが、第三者であるメディアに取り上げられることで、情報の信頼性が高まる上、幅広い層へのアプローチが可能となります。注意点として、プレスリリースを発信する元となる情報を継続的に準備することが挙げられます。
リード獲得施策:オフライン
続いて、オフラインのリード獲得施策をご紹介します。リードと直接コミュニケーションが取れるため信頼関係を構築しやすく、商談につながる確率が高くなります。一方、各施策にかかる金額が高くなりやすいため、比較的余裕を持った予算設定が求められます。
セミナー
セミナーは、ユーザーが抱える課題に対して解決策を提案し、自社の製品・サービスに関するノウハウや活用方法を紹介する場です。現地での名刺交換や参加前の事前登録を通じて、リード情報を獲得できます。また、対面による質疑応答の機会を得られれば、自社商品やサービスに対する疑問解消につながり、購入までのハードルが下がります。
ただし、セミナーは会場の規模に応じて費用が変動するため、不必要な出費を防止するには、計画的に集客する必要があります。
ダイレクトメール(DM)
ダイレクトメールは、郵送物やFAXを通じて自社商品の案内や資料を送付し、顧客からのリアクションを待つ手法です。送付したダイレクトメールに記載した自社の電話番号やメールアドレスに返信をもらうことで、リード情報を獲得できます。
送付対象となるのは、比較的関心度の高いリードです。ダイレクトメールの送付は希望しているものの購買履歴はないリードなどに対し、さらなる関心度向上を目的として、サンプル品を同封するといった工夫も考えられます。
展示会
展示会は、多種多様な企業が参加するイベントです。各企業は、主催者から指定されたエリアにブースを設け、自社の優位性をアピールします。来場者と交換した名刺やアンケートの回答結果などから、多数のリード情報を獲得できます。対面でコミュニケーションを取ることで自社に対する関心度の高い相手かどうかを判断できる点や、その場で自社商品のデモンストレーションができる点などが特徴です。
テレアポ
テレアポとは、電話を使って自社商品を宣伝したり、利用を勧めたりする営業活動です。リードと初めて接点をつくるアクション(ファーストコンタクト)としてよく使用されます。対面の営業とは異なって実際には訪問しないため、短時間で多くのリードにアプローチできます。事前に自社商品・サービスに一定の関心があるリードをリストアップしておくことで、より効率的なリード獲得につながります。
飛び込み営業
飛び込み営業とは、アポイントをとらずに企業や個人宅に訪問することです。オンラインでのやりとりに対応していなかったり、対面によるコミュニケーションを重視していたりといった場合、信頼関係を構築しやすいというメリットがあります。一方で、担当者個人のスキルや経験に依存しやすい、事前のアポイントがない分印象が悪くなりやすい、といったデメリットがあります。
メディア広告
メディア広告は、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などのマスメディアに掲載される広告です。「掲載するメディアを絞る」「配布エリアを指定する」など、特定のターゲットを狙ったアプローチが可能なため、Web広告よりもより強く印象を残せる傾向があります。
注意点として、Web広告と比べると費用が高い点や、効果を把握するのが難しい点などが挙げられます。「自社商品を購入したきっかけは?」といった項目を設けた顧客へのアンケートを通じ、費用対効果が適切かどうかを適宜確認するのがお勧めです。
屋外・交通広告
屋外に設置される看板広告のことを、屋外広告や交通広告、またはOOH(Out Of Home)と呼びます。具体的には、駅構内や電車のドアの横、タクシーの車内などを指します。人通りの多い場所に設置することで、潜在顧客へのアプローチにつながり、自社商品・サービスの認知度向上が期待できます。広告効果を最大化させるためには、ひと目見て印象に残るデザインにしたり、意図が明確に伝わるメッセージを記載したりする工夫が必要です。
効果的にリードを獲得するための3つのポイント
効果的にリードを獲得するためには、目的とターゲットを明確化することが重要です。次の3つのポイントを意識することで、各リードに最適な施策を選び、効果的にアプローチできます。
- 目的、KPIを設定する
- ターゲットを明確にする
- ターゲットに合わせたコンテンツを用意する
目的、KPIを設定する
効果的なリード獲得にはまず、その目的を明確化する必要があります。ゴールが明確でないと、施策の評価や改善ができません。「何のために」「いつまでに」「どのくらい」リードを獲得するのかを決め、売り上げ目標や売上件数、リード獲得をするにあたって発生する平均の単価といった目標値を設定します。そして、目標に対する各プロセスの達成度合いを評価するための指標(KPI:重要業績評価指標)を設定します。リード獲得においては、問い合わせ件数や資料請求数などをKPIとして設定することで、施策の効果を測定しやすくなります。
ターゲットを明確にする
次に、ペルソナを用いたターゲット分析を行い、アプローチの対象を具体化します。ペルソナとは、性別や年齢層、業種、主な接触メディアなどに加え、抱えている課題や自社商品がなぜ必要なのかといった要素を基に作成する、架空の顧客像のことです。また、「ペルソナが課題を把握してから自社商品・サービスの購入に至るまでのプロセス」までしっかりと考慮することで、リード獲得に向けたアプローチに最適な施策を選択しやすくなります。
ターゲットに合わせたコンテンツを用意する
ターゲットを明確化できたら、各リードに合ったメディアや手段を考え、必要なコンテンツを用意します。商品やサービスのメリットを伝えられる、ユーザーの課題解決につながるといった内容を意識します。また、コンテンツの内容がいくら充実していても、ターゲットに適した施策を選べていない場合、施策効果が低減してしまいます。例えば、「SNSで情報収集を行う層」にはSNS広告を、「現場の実務担当者」には詳細なノウハウを学べるウェビナーを提供するなど、ターゲットの行動や特性に合わせたコンテンツを提供することが重要です。
リード獲得や分析に役立つツール
リード獲得や分析に有用なツールには、「MAツール」「SFAツール」「CRMツール」などがあります。これらのツールを活用してリード獲得から顧客管理、分析などを行うことで、営業活動を効率化できます。各ツールの主な違いは、次のとおりです。
| MAツール (Marketing Automation) |
SFAツール (Sales Force Automation) |
CRMツール (Customer Relationship Management) |
|---|---|---|
| 企業のマーケティング活動を自動化する | 企業の営業活動を効率化する | 顧客情報や自社との関係性を一元管理する |
例えばMAツールには、リード獲得を効率化する機能が搭載されていることが多いため、獲得したリードにメールを一括配信したり、配信したメールの開封率を確認して分析に生かしたりできます。これらのツールについては、下記の記事で詳しくご紹介しています。
リードの情報を効率的に管理するなら「SKYPCE(スカイピース)」
「SKYPCE」は名刺情報を一元管理し、組織内で共有できる名刺管理サービスです。効果的な営業活動に役立つさまざまな機能を備えています。例えば、獲得したリードの管理には、「案件管理・顧客管理」機能が役立ちます。名刺交換したリードを登録して進捗を管理できるほか、日々の営業活動の内容を詳細に記録・共有できます。案件化したリード情報を格上げして一元管理することも可能です。
また、すでにお使いのSFAやCRMと連携し、SKYPCEに取り込んだ名刺情報を自動的にシステムに取り込んで活用することもできます。「一斉メール配信」機能も搭載しており、効率的なリード獲得・育成に役立てられます。
「SKYPCE(スカイピース)」の導入事例
SKYPCEの導入事例として、SKYPCEをご利用いただいているユーザー様に、導入を検討された経緯や導入後に得られた効果などについてお話を伺った記事を公開しています。ここでは、その中から3件の事例をピックアップして、記事の内容を一部抜粋してご紹介します。
【導入事例】テイケイワークス東京株式会社 様

導入前の課題
当社はアナログで管理する情報が多く、デジタル化が課題でした。その第一歩として注目したのが名刺です。自身が所有する紙情報をデータ化するだけであれば、従来の業務フローを大きく変える必要がないので、手始めにちょうどよいだろうと考えました。
導入後の効果
例えば複数人と商談していたとしても、日誌には代表者の名前しか書かれていないことがよくあります。そんなとき、「SKYPCE」の名刺情報を併せて確認することで、実際の訪問数や商談の同席者の情報など、日誌だけでは把握できない情報が可視化されます。その結果、以前よりも部下に対して具体的なアドバイスを行えるようになりました。
SKYPCE導入事例:「テイケイワークス東京株式会社 様」より一部抜粋
【導入事例】日本電通株式会社 様

導入前の課題
顧客情報の管理には以前からCRMを使用していましたが、手入力で顧客情報を登録していたため、担当者によって情報の粒度にばらつきがありました。
導入後の効果
連携用APIを活用すると「SKYPCE」の名刺情報をCRMに取り込めるため、粒度が統一された正確な顧客情報が反映されます。また、営業訪問後に「活動記録」を入力することをルール化しました。活動記録を登録すると、関係者にも通知されるので、これまで口頭やメールで行っていた報告や相談も、「SKYPCE」に情報を入力するだけで完了できるようになりました。
SKYPCE導入事例:「日本電通株式会社 様」より一部抜粋
【導入事例】株式会社栃木シンコー 様

導入前の課題
名刺はお客様からお預かりした個人情報です。また、個人ではなく“当社の従業員”に対して渡されたものであるという考えから、名刺を会社の資産として安全に管理する手だてが必要でした。同時に、営業案件の管理に使用している「Salesforce」の運用における課題も抱えていました。細かい顧客情報を手入力するのが手間で、「名前欄に名字のみが入力されている」「メールアドレスの登録がない」など、データクレンジング(適正化)が必要な状態でした。
導入後の効果
導入後、新たに名刺交換したお客様の情報はすべて「Salesforce」に連携することで、「SKYPCE」の精度の高い名刺情報を活用できるようになりました。約2年前からは新たな取り組みとして展示会への出展を行っており、出展頻度を増やしていく計画もあります。そこで、「一斉メール配信」機能を活用し、案内を強化・効率化していきたいと考えています。
SKYPCE導入事例:「株式会社栃木シンコー 様」より一部抜粋
まとめ
本記事では、リード獲得の概要や具体的な施策、効果的にリードを獲得するポイントなどをご紹介しました。リード獲得は、企業が持続的に利益を生み出すための基盤となる重要な活動です。目的を明確にし、ターゲットに合わせた施策を実施することが、リード獲得につながります。また、リード獲得後はSFAやCRMといったツールを活用し、効率的に管理・育成を行うことで、顧客化につなげられます。