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Sky株式会社

公開日2026.08.03

アップセル・クロスセルとは? 違いやメリット、ポイントを解説

著者:Sky株式会社

アップセル・クロスセルとは? 違いやメリット、ポイントを解説

サブスクリプション型ビジネスの普及などによって、LTV(顧客生涯価値)の重要度が高まり、それに伴って「アップセル」「クロスセル」が注目されています。これらは商品のグレードアップやオプション追加によって顧客単価を高め、LTVの最大化を実現できる効果的な営業手法です。しかし、その一方で、強引な提案や的外れなアプローチを行ってしまうと、かえって顧客離れを招く恐れもあります。そこでこの記事では、アップセルとクロスセルの概要やメリット・デメリット、ダウンセルとの違い、実施する際のポイントなどを具体的な事例とともにご紹介します。

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アップセル・クロスセルとは?

アップセル・クロスセルとは、顧客単価を向上させることで、顧客が生涯にわたってもたらす総利益の指標である「LTV」を最大化する営業手法です。

具体的なアプローチはそれぞれ異なり、アップセルではより高価な商品への乗り換えを、クロスセルでは関連商品の追加購入を促します。また、アップセルとは反対に低価格の商品を薦めるアプローチとして「ダウンセル」があり、これらは適切な使い分けが求められます。

以下で、3つの手法について詳しく解説します。

アップセルとは?

アップセルでは、既存顧客が現在利用しているサービスや買い替えを検討中の商品について、より高額な上位プランや上位モデルを提案します。既存顧客の単価を引き上げることで、新規開拓のコストを抑えながら売上アップを目指せるのが特長です。

アップセルは主に契約更新や商品の買い替え、利用の拡大などが見込めるタイミングで提案を行います。追加料金を払うと品質や機能がどう変わるのかを説明し、グレードアップするメリットを感じてもらうことで、上位商材の購入を促します。

クロスセルとは?

クロスセルは、顧客が購入済み、または購入予定の商品に関連した別商品やオプションを追加提案する手法です。顧客の要望を先読みして、「一緒に買うと便利なもの」の存在を伝えることで新たにニーズを創出し、自然な流れで購入点数の増加と顧客単価の向上を実現します。

無理に押し売りせず、メインの商品を補完して利便性を高める提案を行うため、顧客側にとっても豊かな顧客体験につながります。

ダウンセルとの違い

LTVを最大化するためには、目先の利益にとらわれずに長期的な視野を持ち、顧客との良好な関係の継続に注力すべき場面もあります。こうしたケースで検討されるのが、ダウンセルという手法です。

アップセル・クロスセルとの最大の違いは、あえて低価格な商品を提案し、顧客単価を下げる点です。ダウンセルでは、予算の都合から解約や購入の見送りを考えている顧客に選択肢を提示することで、失注や解約を防ぐことを優先します。

これら3つの手法を組み合わせることで、幅広いニーズへの対応が可能になります。

アップセルとクロスセルの違い

アップセルとクロスセルは、既存顧客にアプローチしてLTVの向上を目指す点では共通していますが、具体的なアプローチが大きく異なります。アップセルでは既存商品の価値を縦方向に高め、クロスセルでは横方向に新たな価値を生み出すのが特長です。

アップセル クロスセル
目的 品質を上げて顧客満足度を向上させる 利便性を高めて包括的なニーズを満たす
提案の方向 購入済み、または購入予定の商品をグレードアップする 関連する別の商品を追加で提案し、ニーズを創出する
具体例 課金サービスのプラン移行、商品のまとめ買い、定期購入への移行など 関連商品の案内、セット販売、有料のオプション追加など

アップセル・クロスセルの具体例

各業種で実際にアップセル・クロスセルを行う際には、どのような提案が行われているのでしょうか。ここでは、次の3つのケースに分けて具体例をご紹介します。

  • SaaS、サブスクリプションの場合
  • ECサイトの場合
  • BtoBの場合

SaaS、サブスクリプションの場合

クラウドサービスとしてソフトウェアを提供する「SaaS」や、定額でサービスを提供するサブスクリプションの場合、利用プランごとに制限を設けているケースが一般的です。そのため、メールのストレージ容量の拡張や、チャットの利用ユーザー数の追加、動画配信サービスにおける高画質対応などを上位プランとして設定し、アップセルでプランの移行を提案するパターンが代表例として挙げられます。

クロスセルの例としては、ソフトウェアにおけるアドオン(拡張機能)や追加モジュールの案内が効果的です。そのほか、専任スタッフによるサポートプランの付帯提案や、複数ライセンスのセット販売なども代表的な事例です。

ECサイトの場合

ECサイトで見られる「関連商品のレコメンド」や「よく一緒に購入されている商品の紹介」などは、クロスセルの代表例です。例えば、スマートフォン購入者に保護フィルムやカバーを薦めるなど、同時に購入しておくと便利な商品を容易にカートに入れられるように表示します。

ECサイトでは、アップセルとしての施策も豊富です。商品同士を比較しやすいようにすることで上位グレードの商品購入を促すパターンや、まとめ買いによる送料の割引、定期購入の案内などのアプローチが挙げられます。

BtoBの場合

企業向けITシステムなどを提供するBtoB企業であれば、自社商品をすでに導入している取引先に対して、関連するソフトウェアや周辺機器を提案するクロスセルが効果的です。具体的には、「SFA(営業支援システム)とMA(マーケティングオートメーション)ツールのセット提案」や、「Webサイト制作にSEOコンサルティングを付帯する」などの手法が挙げられます。

一方、アップセルにおいては、取引先の契約更新や予算策定のタイミングに合わせて、上位プランへの移行を案内する手法が一般的です。

アップセル・クロスセルを行うメリット

アップセル・クロスセルを行うメリットは単純な売上アップだけにとどまりません。コスト面や顧客側の満足度を考慮しても、メリットが多いといえます。ここではアップセル・クロスセルのメリットとして、次の3点について解説します。

  • 新規開拓より低コストで売り上げを伸ばせる
  • LTVが向上する
  • 顧客満足度、顧客ロイヤルティーが高まる

新規開拓より低コストで売り上げを伸ばせる

まだ自社商品の存在を知らない顧客層にゼロからアプローチする場合、多大なコストや人的リソースが必要になります。そのため新規開拓ばかりを重視していると、効率良く収益を上げることが困難です。

一方、アップセルやクロスセルは既存顧客を対象とした施策のため、マーケティングや営業にかかるコストを大幅に節約できます。継続して安定した利益を上げるためには、既存顧客の単価向上と新規開拓の両方にバランス良く取り組むことが大切です。

LTVが向上する

LTVは、「平均顧客単価×利益率×購入頻度×継続期間-(新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)」という計算式で求められます。あくまで企業が顧客から得られる利益の総額を指すものであり、単純に「高額な商材が売れたかどうか」だけでは計れない指標です。

特に、近年普及が進むサブスクリプション型のビジネスにおいては、継続利用者の多さが事業の安定に直結するため、LTVは無視できない大切な指標といえます。

そんなLTVの向上に大きく貢献できる点が、アップセル・クロスセルの重要なメリットです。上位プランへの変更やオプション追加で「平均顧客単価」をアップさせるだけでなく、潜在ニーズに応えて顧客満足度をアップさせることで「購入頻度」や「継続期間」も上向きになり、結果としてLTVの最大化につなげられます。

顧客満足度、顧客ロイヤルティが高まる

アップセルやクロスセルは、既存顧客の潜在的なニーズに働きかけて、新たな価値やより良い体験を感じてもらうことで単価向上につなげる手法です。適切にアプローチするためには、潜在ニーズへの訴求を図ることが欠かせません。その結果、顧客自身が気づけていなかったニーズの発掘にもつながります。追加で支払う金額以上に大きな価値を見いだすことができれば、顧客満足度や顧客ロイヤルティーを高められることができます。

アップセル・クロスセルを行うデメリット

顧客単価を上げたいからといってむやみにアップセル・クロスセルを行ってしまうと、自社の損失につながるケースもあります。アップセル・クロスセルを行う際には、次のようなデメリットに注意する必要があります。

  • 押し売りに感じられると顧客離れを招く
  • 不適切なタイミングでの提案はストレスを与える恐れがある

押し売りに感じられると顧客離れを招く

アップセル・クロスセルでは、あくまで顧客のニーズに沿った提案をすることが重要です。顧客側の意思を考慮せずに過剰な提案を行うと、押し売りのような印象を与え、信頼を失って顧客離れを招く恐れがあります。

企業側に押し売りのつもりがなくても、ニーズを捉え間違えていたり一方的な営業をしたりすると、顧客が不信感を募らせる要因となります。不信感が募れば、購入頻度や継続期間といったLTV向上の鍵を握る要素に悪影響を及ぼします。

不適切なタイミングでの提案はストレスを与える恐れがある

不適切なタイミングでアップセルやクロスセルを提案した場合、顧客のストレスや不快感につながりやすく、顧客満足度や顧客ロイヤルティーを低下させます。

例えば、顧客側に余裕がないときに求められていない提案をすることや、契約直後でサービスを活用しきれていない段階での追加提案などは避けたほうがよいと考えられます。せっかく商品が購入されたのに顧客体験を損ねてしまうと、ブランドイメージを傷つける恐れがあるため注意が必要です。

アップセル・クロスセルを行う際のポイント

前述のようなデメリットがある点からも、アップセルやクロスセルは適切な方法とタイミングで行うことが非常に重要といえます。失敗しないために意識すべきポイントとしては、次のような点が挙げられます。

  • 顧客の課題解決を優先する
  • 顧客データを分析して提案内容を最適化する
  • 最適なタイミングを見極める
  • ダウンセルも検討する

顧客の課題解決を優先する

アップセル・クロスセルは、顧客側が負担するコストが増える提案であり、コストに見合った価値を感じてもらえなければ成功につながりません。そのため、自社が売りたいものをアピールすることよりも、顧客の課題解決に必要な提案をすることを優先すべきといえます。

売り手都合の無理な営業にならないようにするためには、経営動向や問い合わせ内容といったデータから顧客の悩みを察知し、同じ目線に立って解決を目指す姿勢が大切です。

顧客データを分析して提案内容を最適化する

顧客データの分析は、客観的にニーズを把握し、適切な提案を行うために不可欠です。これまでに購入した商品の種類やサービスの利用状況、Webサイトの閲覧の頻度といったデータから、顧客の抱える課題や興味を持っている商品を導き出すことで、アップセル・クロスセルの提案精度を高められます。

顧客数が膨大な場合は、CRM(顧客管理システム)やSFAといったツールの活用や、顧客層(セグメント)ごとの分析・提案を行うことで効率的に提案内容を最適化できます。

最適なタイミングを見極める

前述の通り、アップセル・クロスセルを行う際はタイミングに気をつける必要があります。裏を返せば、最適な提案タイミングを見極めることができれば、成功率を高められるといえます。

タイミングの判断においても、サービス利用状況などのデータ分析は重要です。また、BtoB企業の場合は取引先企業の社内体制の変化などが判断のヒントになることもあります。これらの情報から、需要の高まりやサービスの買い替えを検討する時期を判断して提案を行います。

ダウンセルも検討する

LTVを最大化するには、長期的な視野を持って顧客との良好な関係を構築・継続していくことが必要です。そのために、状況によってはあえてダウンセルを選択したほうがよい場面もあります。

ダウンセルは、顧客のサービス利用状況や経営動向を踏まえて検討します。例えば、サービスが使いこなせずに解約を検討している顧客に対し、現在の利用状況に合わせた下位プランへの変更を提案することで、解約の防止につなげられます。

名刺情報を踏まえてアップセル・クロスセルを行うなら「SKYPCE(スカイピース)」

営業名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」は、高精度でセキュアな名刺のデータ化が行えるだけでなく、顧客情報の共有・分析に役立つさまざまな機能を搭載しています。

例えば「活動記録」機能では、商談内容を日報のように記録してチーム内で共有できるため、既存顧客が抱えている潜在ニーズの特定や、契約更新時期に合わせた提案につなげられます。

さらに、名刺が登録されている企業の人事情報や最新ニュースもチェックできるため、新たに決裁権を持った担当者へのアプローチや、ビジネス拡大のタイミングを逃さない案内が可能です。アップセル・クロスセルの効果を最大化するためのツールをお探しの際は、ぜひSKYPCEをご検討ください。

SKYPCE(スカイピース)の導入事例

SKYPCEの導入事例として、SKYPCEをご利用いただいているユーザー様に、導入を検討された経緯や導入後に得られた効果などについてお話を伺った記事を公開しています。ここでは、その中から3件の事例をピックアップして、記事の内容を一部抜粋してご紹介します。

いずれの事例においても、「SKYPCE」の導入によって、名刺情報のデータベース化による正確な顧客情報の把握だけでなく、より精細な営業活動が可能になったとの声が挙がっています。

【導入事例】JFEコンテイナー株式会社 様

導入前の課題

これまで、営業活動の進捗や結果の管理には、営業日報を取りまとめるツールや表計算ソフトウェアを活用していました。しかし、「お客様情報の手入力に手間がかかる」「過去の記録を探すのに時間がかかる」などの問題から、より効率的に管理できるツールを探すことに。そんなとき「SKYPCE」を紹介され、案件ごとに営業活動の状況を入力できる「活動記録」機能を、営業日報として使う運用を思いつきました。

導入後の効果

現在は営業部を中心に活用していますが、名刺データや「活動記録」の蓄積が進んだら、お客様情報の分析や営業戦略の策定にも生かしていく予定です。例えば、「この業種のお客様にはどんなサポートが必要か」「クロスセルの提案ができる部分はないか」といった過去事例の分析が、営業活動の質や利益を向上させるヒントにつながるのではないかと考えています。

SKYPCE導入事例:「JFEコンテイナー株式会社 様」より一部抜粋

【導入事例】株式会社NTTデータ ビジネスシステムズ 様

導入前の課題

従来、当社では一部の部署で他社の名刺管理ツールを導入したり、従業員によっては紙のままファイリングしたりと、名刺管理の方法が統一されていませんでした。しかし、名刺情報の持ち出しや名刺管理ツールへの不正アクセスといった事例の報道を受け、全社的に統一したツールで、より徹底した管理体制を敷いていくことにしました。

導入後の効果

営業活動をする中で得た情報は、名刺情報にメモとして追記しています。当社は複数の企業を統合して設立した経緯があるため、扱う商材が多様です。そこで、ほかのチームが登録した名刺やメモを閲覧してクロスセルできる部分を探すなど、さらなる営業機会の創出を図っています。

SKYPCE導入事例:「株式会社NTTデータ ビジネスシステムズ 様」より一部抜粋

【導入事例】日本情報システム株式会社 様

導入前の課題

当社では、展示会などで一度に多数のお客様と名刺交換をする機会があります。そうしたイベントで受け取った大量の名刺を管理するため、マーケティング部門を中心とした一部の部署で、他社の名刺管理ツールを導入していました。しかし、近年多発している情報漏洩等の事例に鑑み、当社でも名刺情報を含むデータ管理の体制やツールを見直していくことになりました。

導入後の効果

「SKYPCE」導入後は、スキャナーからまとめて名刺を取り込むことができ、データ化までの作業が効率化できています。さらに、営業活動におけるターゲティングには「企業データベース」を参照。東京商工リサーチに登録された企業の売上高や従業員数を「SKYPCE」からレンジで確認できるので、今後どのようなアプローチをかけていくかなど、営業戦略を策定する上での情報収集に利用しています。

SKYPCE導入事例:「日本情報システム株式会社 様」より一部抜粋

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