顧客管理や営業DX・業務効率化など、企業の営業活動やマーケティング活動に役立つ情報を随時掲載しています。

Sky株式会社

公開日2025.01.20

テレアポ営業のコツは? メリットや成功のポイントも解説

著者:Sky株式会社

テレアポ営業のコツは? メリットや成功のポイントも解説

テレアポは、顧客のアポイントを獲得するために多くの企業で用いられている営業手法です。しかし、近年ではインターネットやSNSの普及により、これらを活用した営業手法が注目を集めるため「テレアポは時代遅れ」という意見も見聞きします。一方で「時代遅れではない」という考えもあります。この記事では、テレアポが時代遅れだと捉えられている背景や、今後も主要な営業手法として活用されていく理由、成功させるコツなどを詳しくご紹介します。

テレアポとは

テレアポとは、顧客に電話をして訪問や商談などのアポイントを取る営業手法のことです。主な目的は新規顧客の獲得です。企業にとって、新たな顧客を開拓することは売上向上に欠かせない活動であり、テレアポはその重要な役割を担っています。

テレアポとインサイドセールスの違い

テレアポと似た営業手法の一つに、インサイドセールスがあります。どちらも内勤で行う営業手法ですが双方の違いは、テレアポは電話を用いて顧客とコミュニケーションを取るのに対し、インサイドセールスは電話やメール、Web会議などさまざまな手段でコミュニケーションを図ります。

また、テレアポはアポイントを獲得して商談へつなげることを目的としているのに対し、インサイドセールスは見込み客の受注確度を高めることが目的です。そのため、テレアポは多くの顧客に対してアプローチしていくことが重要ですが、インサイドセールスは見込み客と継続的・長期的に接点を持ちながら良好な関係を築くことに重きを置いています。

テレアポは時代遅れと捉える方がいる背景

テレアポは、現在でもアポイントの獲得が見込める主要な営業手法の一つです。しかし、インターネットやSNSを用いた営業手法も増えているなかで、時代遅れだと捉えている方もいるのは確かです。テレアポが時代遅れだと捉えられてしまう背景には、次のような理由が考えられます。

断られる確率が高い傾向にある

テレアポでは、アポインターが1日に何件も電話をかけますが、アポイントの獲得に至る件数はわずかであり、断られてしまうことがほとんどです。また、企業によってはテレアポとしてかかってきた電話に、ストレスや嫌悪感を抱いてしまう場合もあります。効率が求められる現在の営業活動において、テレアポは非効率的な手法だと感じる方もいるため、時代遅れだと捉えられることもあります。

事前準備に時間がかかる

テレアポは、事前準備が特に重要です。電話をかける企業や担当者のリストアップ、企業の事前調査、電話での営業トークの内容やヒアリング事項のまとめなど、一本の電話をかけるだけでもさまざまな準備が必要です。そのため準備に多くの時間を要してしまい、ほかの営業手法を用いた方がスムーズにアポイントを獲得できるのではないかと考える方もいます。

ノルマやクレーム対応などストレス耐性が問われる

企業の中には、テレアポそのものを迷惑だと感じる方がいたり、テレアポを受けても電話を担当者に取り次がないようルールが定められている企業があったりします。そのため、テレアポを進めるなかで、クレームや冷たい言葉を投げ掛けられる場合もあります。一方で、テレアポを実施する企業によってはアポイントの獲得数や架電数のノルマを設けていることもあるので、ストレスやプレッシャーに耐える力が必要です。このように、テレアポは心理的負担が大きい手法であることから、時代遅れだと捉えられることがあります。

Webでの集客が注目されている

現在は、電話だけではなくメール、チャット、SNSなどさまざまな連絡手段があり、電話による口頭での説明よりもわかりやすく商品やサービスについて伝えられる場合があります。また、企業のWebサイトから問い合わせを受けたり、SNSでの情報発信によって集客を行ったりと、テレアポよりも効率良く多くの方にアプローチできる手法も増えています。そのため、一人ひとりに電話をかけてアポイントの獲得を狙うテレアポは、時代遅れだと感じる方もいます。

電話自体が時間の無駄だと感じる方がいる

先述のとおり、テレアポを行う側にとっては心理的な負担があります。同様に電話を受ける側にも、突然の連絡に対して時間を割いて対応する必要があるため、負担に感じる場合があります。また、電話で連絡を取ること自体を時間の無駄だと考える方が増えてきたことも、テレアポが時代遅れだと捉えられる原因の一つだと考えられます。

テレアポのメリット

ここまで、テレアポが時代遅れだと捉えられている背景や理由を挙げましたが、それでもテレアポは、現在もメリットのある営業手法の一つとしてさまざまな企業で取り組まれています。テレアポを行うことによる主なメリットをご紹介します。

電話でのアプローチの方が効果的な場合もある

インターネットやSNSでのアプローチが増えているなかでも、商品やサービスの性質、業界、アプローチする企業の傾向によっては、電話でのアプローチの方が効果的な場合もあります。営業先の企業の社員に若い世代が多い場合や、インターネットを使った事業やSNSを積極的に活用しているような企業にアプローチする場合は、テレアポ以外の手法の方が好まれることもあるため、営業先の特性に合わせてうまく使い分けることがポイントです。

必要な情報を的確に伝えられる

現在は見込み客(自社の商品やサービスを利用していただける可能性がある企業)が自社の課題を解決するために、インターネットやSNSを用いて解決策を探ることが一般的となりました。一方で、インターネット上にさまざまな情報があふれている社会になったことで、自ら情報を精査し、取捨選択する必要が出てきました。テレアポでアプローチする場合は、アポインターが見込み客の課題解決に役立つ情報を的確に伝え、その場で質問なども受けられるので、見込み客にとってもメリットがあるといえます。

直接アプローチしてニーズを引き出せる

メールやSNSを使った営業とは異なり、テレアポは企業の方から見込み客に直接接触できる点が特長です。テレアポにより見込み客と直接コミュニケーションを取ることで、自社の商品やサービスを認知してもらい、見込み客が抱える課題や潜在的なニーズなどを能動的に引き出せます。会話の展開次第で柔軟なコミュニケーションが取れることもテレアポの強みだといえます。

ほかの営業手法と組み合わせやすい

テレアポは、ほかの営業手法に比べて必要な費用が少なく、比較的安価で始められることも特長です。そのため、テレアポとほかの営業手法を組み合わせた営業戦略を練るといった方法も有効です。

例えば、現在ではインターネット広告の市場規模が拡大を続けており、これらの広告を用いたアプローチの重要性も高まっています。広告を通じて商品やサービスを認知してもらった上で、テレアポで直接アプローチすることで見込み客や既存顧客の自社への関心度を高めやすくなり、アポイント獲得率の向上が期待できます。

テレアポのスキルが高い人の特徴

前述のとおり、断られる確率が高い傾向にある一方で、多くのメリットも存在するテレアポ。その成功率を高めるためには、テレアポが上手な人を参考にすることも一つの方法です。テレアポのスキルが高い人の主な特徴を8つご紹介します。

事前調査を入念に行っている

テレアポが上手な人は、事前調査を入念に行っています。相手企業の概要や経営状況、経営課題などを調査し、提案する自社製品やサービスに興味を示してくれそうか、予算をどれぐらい組んでもらえそうかなどを予測しています。

また、リストにまとめている顧客情報を常に更新し、最新の状況を把握した上で、受注確度が高いと思われる顧客から優先的にアプローチをかけていることも多く、そのような入念な準備がアポイント獲得の成功率を高めています。

明るく、簡潔な言葉で話している

テレアポはお互いの顔は見えませんが、声から表情が伝わることもあります。テレアポが上手な人は、笑顔で明るい声色で、気持ちの良い会話をいつも心掛けています。また、長々と話すのでなく、簡潔にわかりやすい言葉で話しているのも特徴です。顧客へより伝わりやすくするために、必ず伝えるべき内容と、状況によって話さなくてもよい内容を事前に取捨選択もしています。

顧客に合わせて話している

テレアポが上手な人は、トークの内容を事前に詳細に決めてから臨むのではなく、顧客が話す内容や、顧客の興味・関心に合わせて臨機応変に話題を変えています。また、早口な顧客には早口で、ゆっくりな口調の顧客にはゆっくり話すなど、会話のトーンやテンポも変えています。それぞれの顧客に合わせながら、自社製品やサービスについて自然な流れでアピールするには高度なトークスキルが必要なため、日ごろからスキルを磨くことが大切です。

テレアポを行う目的を忘れていない

テレアポを行う目的を常に意識していると、顧客に話す内容もおのずと一貫性を持ったものとなります。相手もこちらの意図が理解しやすく、次の商談につながりやすくなります。コミュニケーションを重視しすぎて余計な会話に時間を費やしてしまい、肝心なことを伝えられなかった……といったことも考えられます。「アポイントを取る」という目的を常に意識し、その目的に向かって話していくことが大切です。

自社商材や関連製品に詳しい

テレアポが上手な人は、自社商材はもちろん、競合他社の製品にも詳しく、自社商材と比較しながら顧客へ説明しています。各製品の細かなスペックなども正確に把握し、顧客から質問された際に、自社商材との差別化ポイントも交えながら答えています。

仮説を立てた説明ができている

提案する自社商品やサービスが「顧客の抱える課題をどのように解決できるのか」「いかに役立つのか」を、仮説を立てて説明していることもテレアポスキルが高い人の特徴です。仮説を立てて説明するには、事前に顧客が抱える課題について調査し、自社商材によって解決につなげられるポイントを頭に入れておくのが大切です。その点を強くアピールすることで顧客の興味・関心を惹くことができ、次の商談につながりやすくなります。

根拠となるデータを用意している

仮説を立てて顧客に説明する上で、根拠となるデータを上手に活用している点もテレアポが上手な人の特徴です。自社商材の性能や販売実績など、客観的なデータも併せて伝えることができれば、顧客からの信頼度アップにつながります。導入事例や成功例を紹介するのも有効です。

自身のトーク内容を振り返りっている

テレアポのスキルが高い人は、日ごろから自身のトーク内容を振り返り、次につなげようとしています。例えば、テレアポが終わった直後に、想定通りに進んだことや、想定以上に進んだこと・進まなかったことなどをメモし、それぞれの要因を分析しています。また、このような振り返りを習慣化していることで、自身の強みや弱みを認識し、改善を重ねることで継続的な成長につなげています。

テレアポを成功させるコツ

テレアポでのアポイント獲得率をより高めたり、見込み客との良好な関係を構築したりするためのポイントをご紹介します。

電話をかける企業を見極める

電話をかけようと考えている営業先の企業が、本当に自社の商品やサービスを利用する見込みがあり、その企業の課題解決に役立てられるのかを見極めた上でテレアポを始めます。電話をかける前に、顧客になり得る企業の事業内容や経営方針、業界の動向などを事前にリサーチし、自社の商品やサービスの性質が、企業が抱えているだろう課題を解決できるかどうかを判断することが大切です。

想定したニーズに沿って話を展開する

テレアポでは、見込み客のニーズや課題を正確に把握することが重要です。テレアポでアポイントを獲得して商談につなげるとき、最適な提案をするためには見込み客が抱えるニーズがどこにあるのかを見極める必要があります。あらかじめ、電話をかける企業がどのようなニーズや課題を持っているかを想定しておき、テレアポでは想定した内容に沿って話を展開することで、短い通話時間でもより深い会話に発展することが期待できます。

顧客リストを作成し、記録をつける

テレアポでは、あらかじめ電話をかける前に顧客リストを作成し、リストアップされた企業に対して順番に電話をかけます。このとき、単にリストに従って電話をかけていくのではなく、それぞれどのような反応が得られたか、どのような質問をされたかなど結果を記録することが大切です。一つひとつ記録することで、アポイントを獲得しやすい業界や地域、企業規模などが分析しやすくなります。

見込み客のリストアップやテレアポの記録は、営業活動をサポートするツールを使うことでより効率的に進められます。名刺管理の「SKYPCE(スカイピース)」は登録した名刺情報にタグを設定できます。

例えば、名刺情報に「テレアポ対象」というタグを付与しておけば、そのタグで絞り込むことで顧客情報をピックアップでき、簡単に架電リストを作成できます。また、「SKYPCE」では名刺情報にひもづけるかたちで営業活動の記録が残せます。テレアポを断られた場合でも、見込み客の反応やテレアポで話した内容を記録することで、次回のアプローチやそのほかの見込み客に対応する際の参考にすることができます。

電話をかける時間帯を意識する

テレアポを行う際には、電話をかける時間帯にも注意が必要です。始業直後から1時間程度は、どの企業でもメール対応や当日取り組む業務の確認などで忙しいことが多いため、電話をかけない方が無難です。同様に終業時間の間際も、翌日の準備や連絡で忙しい場合が多く、取り次いでもらえない可能性があります。部署や企業の事業内容によってつながりやすい時間帯は異なるため、見込み客の状況によって電話をかける時間を柔軟に調整することが大切です。

テレアポの記録を基にPDCAを回す

テレアポは断られることも多く、特に初めのうちはうまくいかないケースが多いです。見込み客から得られる反応や質問の傾向などをノウハウとして蓄積し、次回のテレアポに役立てることが重要です。先述のとおり、普段からテレアポの記録をつけることを欠かさず、「Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)」のPDCAサイクルを回すことで、スキルの向上につながります。

インサイドセールスも大切

企業としての営業売上をアップさせるためには、インサイドセールスの取り組みも重要です。前述のとおり、テレアポは顧客とのアポイントを獲得し、商談へつなげることを目的としているのに対し、インサイドセールスは見込み客の受注確度を高めることが目的です。テレアポで発掘した見込み客に対し、インサイドセールスを通じて関係性を築き、受注につなげることで売上をアップさせます。

インサイドセールスを成功させるためには、見込み客と良好な関係を築いていくことが重要です。そのためには、電話やメール、Web会議などを通じて、見込み客と継続的・長期的にコミュニケーションが図ることが欠かせません。

例えば、メールマガジンや新商品発売のお知らせなど、メールを通じて見込み客に有益な情報を提供し続け、関係性を築いていくといった方法も挙げられます。ただし、多くの見込み客が存在している場合、メールの宛名を見込み客ごとに変えたり、差出人を各営業担当者に変更して送信したりすることは大きな労力になる場合もあります。しかし、専用のツールを活用すれば効率的に実施することが可能です。

名刺管理の「SKYPCE」では、前述のとおり名刺情報にタグをつけることで必要な名刺を簡単に絞り込めます。一斉メール配信機能を活用すれば、メールの宛名や差出人をそれぞれ適切に設定して、一斉に送信することもでき、メールでのインサイドセールスにお勧めです。

▼SKYPCEの一斉メール配信機能については、こちらのページをご覧ください
名刺管理のSKYPCE:一斉メール配信

まと

この記事では、テレアポが時代遅れだと捉えられている背景や、テレアポが現在でも効果的な営業手法の一つである理由、テレアポでの成果を上げるために押さえたいポイントなどをご紹介しました。テレアポ以外にもさまざまな営業手法が増え、営業担当者に負担をかけずに営業活動を進められるようになりましたが、テレアポは見込み客と直接コミュニケーションが取れるという特長があります。テレアポでのアポイント獲得率をさらに上げるため、この記事でご紹介した内容が参考になれば幸いです。