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Sky株式会社

公開日2023.07.03更新日2023.12.19

“自ら考えて動く”部下を育てるコーチングのポイント

著者:Sky株式会社

“自ら考えて動く”部下を育てるコーチングのポイント

新入社員の入社から約半年が経ち「そろそろ本格的な業務を任せたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。必要な知識やマナーの研修はひととおり終わったから、次は自分で考えて行動できるようになってほしい……そんなときお勧めの手法が「コーチング」です。

今回は、長期的な目線で部下の主体性や自律性を育む「コーチング」の手法について、ポイントをご紹介します。

人材育成で取り入れたい「ティーチング」と「コーチング」

業務によって必須となる知識や求められるスキルは異なりますが、主体的に考えて動ける人材はどんな職場でも重宝されるのではないかと思います。しかし、いくら「自分で考えて動いて」と伝えても、一朝一夕にできるようになるものではありません。

そこでお勧めなのが「コーチング」です。これは人材育成の分野で用いられるメジャーな指導方法の一つで、「ティーチング」と併せてさまざまな場面で取り入れられているものです。2つの手法には、以下のような違いがあるといわれています。

ティーチングとコーチングは目的や特徴に違いがあるため、それぞれ効果を発揮する場面が異なります。多くの職場で、入社直後はティーチングを実施しているのではないでしょうか。

ティーチングでは教える側が主体となり、解答となる知識やノウハウを伝えていきます。基本的には教わる側に「覚えてもらう」ことがゴールとなるため、短期的に結果が確認しやすいのが特徴です。

一方、コーチングでは教わる側に焦点を当て、その人にとっての答えを「引き出す」ことが目的となります。教える側は支援者となり、双方向のコミュニケーションを通して長期的な成長を促します。

ティーチングは知識を教える「授業」であるのに対して、コーチングは自らのやりたいことを引き出す「進路指導」だと考えるとわかりやすいでしょう。重要なのは、この2つを必要に応じて適切に使い分けること。状況に合わせて、より効果的な手法を取り入れてみてください。

コーチングに生きる「G」「R」「O」「W」の4ステップ

ティーチングは多くの職場で研修やOJTを通して実施されていると思います。しかし、コーチングを意識的に取り入れているところは、まだ少ないかもしれません。

そこで、コーチングに役立つフレームワーク「GROWモデル」をご紹介します。これはコーチングにおける代表的なプロセスモデルで、4つのステップの頭文字を表しています。それぞれの内容については以下の通りです。

①Goal:目標

まずは目標設定を行いましょう。自らの理想の姿をイメージしてもらい、どうすれば近づけるかを検討します。その際、「実現可能な範囲であること」「具体的かつ測定可能なもの」を意識してもらうと効果的です。

例)来月までに5件の契約を獲得する

②Reality / Resource:現状 / 資源

目標が定まったら、現在地の確認です。教わる側である本人が自分の状況を正しく把握し、どういったリソースを活用すればいいのかを考えていく必要があります。

例)今月は3件の契約を獲得。来月あと2件増やすためには、アプローチする顧客の数自体を増やす必要がある。

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③Options:選択肢

ゴールと現在地がはっきりしたところで、そのギャップを埋めるための選択肢を検討していきます。ここで重要なのは、なるべく具体的な、行動に移せる選択肢を幅広く集めること。

例)「飛び込みで顧客を開拓する」「既存顧客に紹介をお願いする」「保留になっていた顧客に声をかける」

④Will:意志

最後に、選択肢のうち何を実行するか考えていきます。このとき、「いつやるのか」「どのようにやるのか」など、実行するにあたって決めておきたい要素も確認しておきましょう。

例)まずは保留になったままの顧客に声をかけてみる。最後に接触してから2週間以上が経過した顧客を対象として、今週中にメールと電話で再度アプローチする。

時間をかけて“戦力”を育てるコーチング

今回は、人材育成の手法の一つである「コーチング」について、具体的なプロセスも含めてご紹介しました。

教え込むことを目的としたティーチングに比べて、本人の気づきや主体性を育むコーチングでは長期的な対応が必要です。しかし、戦力として“自ら考え動ける人材”に育成するためには、効果的な手段だといえるでしょう。

ぜひ、職場の人材育成に取り入れてみてはいかがでしょうか。