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公開日2023.08.28更新日2023.12.12

ウォルト・ディズニーはなぜ成功したのか?

著者:Sky株式会社

ウォルト・ディズニーはなぜ成功したのか?

ディズニーの創設者であるウォルト・ディズニー。ミッキー・マウスの生みの親として世界中に愛される彼ですが、どのようにして成功を収めたのか、気になっているという方は多いのではないでしょうか。

ウォルト・ディズニーが成功したカギは、彼の“思考のプロセス”にあると考えられています。ウォルトは、アニメーションを制作する際にストラテジー(戦略)を大切にしていたのだとか。これを分析し体系化したものが「ディズニー・ストラテジー・モデル」。このモデルは、個人や企業の目標設定にも応用することができるため、多くの場面で用いられています。

そこで今回は、成功者の思考プロセス「ディズニー・ストラテジー・モデル」について解説します!

ディズニー・ストラテジー・モデルとは

ディズニー・ストラテジー・モデルとは、ビジネスコーチやコンサルタントとして活躍しているロバート・ディルツ氏が提唱したモデルです。3人のキャラクターの視点から物事を考えることで、質の高い戦略を立案できるようになると考えられています。

3人のキャラクターとは、ドリーマー(夢想家)・リアリスト(現実主義者)・クリティック(批評家)。それぞれのキャラクターが担う役割について、詳しくは以下のとおり。

  • ドリーマー(夢想家)
    「実現可能かどうか」といった制限は設けずに、自由にアイデアを出します。いわゆる「ブレスト」を行い、0から1を生み出す役割を担います。
  • リアリスト(現実主義者)
    出されたアイデアを肯定的に受け止め、どうすれば実現できるかを客観的な視点で考える役割。実行のためのプランを策定します。
  • クリティック(批判家)
    策定されたプランを分析し、建設的な視点で課題や問題を検討する役割。秩序やルールを重んじ、現状を維持しようとします。

ここで重要なのが、各キャラクターに相談する順番。まずはドリーマーの視点でアイデアを出し、リアリストの視点から計画を立てる。そして最後に、クリティックの視点を入れることが大切です。

▲各キャラクターの役割と相談順

もし、ブレストを行う段階でリアリストやクリティックを登場させると、自由に発想を広げるべきときに現実的・批判的な意見が出ることで、ありきたりなアイデアになってしまう恐れがあります。3人のキャラクターを適材適所で使い分けることが大切です。

ざ実践!ディズニー・ストラテジー・モデル

このモデルを実践する際は、自分自身の頭の中で3人のキャラクターをイメージし、それぞれの視点から検討しても、身近な人を集めて各キャラクターの視点から意見を募っても、どちらでもOK。ただし、後者の方法を採る場合、マネジメント側には意識すべきポイントがあります。

例えば部署やチームで物事を進めていく場合、さまざまなタイプの人が集まります。柔軟な思考で常識にとらわれないアイデアを出せる、ドリーマーの役割が得意な人。一歩立ち止まって考え、問題点や課題を見つけるのが得意な、クリティックの役割を担う人。ビジネスシーンにおいては、これらが混在しているのが常ではないでしょうか。

そのため、会議やミーティングでは各タイプが入り交じり、意見を出し合うことがほとんどです。本来はドリーマーの視点で考えるべきブレストの段階で、批判的な意見が出ることも珍しくありません。

そこで、会議やミーティングの進行を担うマネジメント側は、時間を段階的に区切ることを意識しましょう。アイデアを出し合う時間、プランを検討する時間、課題を出し合う時間と、それぞれを明確に分けることで、会議に参加しているメンバーも段階に応じて意見を出し合うことができるようになります。

ウォルト・ディズニーの思考モデルを取り入れて成功をつかむ

ウォルト・ディズニーは、ドリーマーの要素が強かったそう。ウォルトが夢物語を現実にし、ビジネスを成功させることができたのは、彼の周囲にリアリストやクリティックの視点を持った仲間がいたからだといわれています。

「ディズニー・ストラテジー・モデル」を実践することで、一見すると実現不可能なアイデアに対しても、現実的な戦略を練ることができるようになります。また、このモデルに沿って思考するクセをつけることで、一人ひとりが多角的な視点で物事を考えられるようになるというメリットも。

ウォルト・ディズニーをはじめ、世界的な成功を収めた偉人を見て「自分にはできない」と思う方もいるかもしれません。ですが、彼らの言動には成功のヒントが隠れているはず。その一つが、今回ご紹介した「ディズニー・ストラテジー・モデル」です。皆さまの組織でも、夢を現実にするための思考プロセスを取り入れてみてはいかがでしょうか?