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人材不足の解決には不可欠?
戦略的モチベーション管理
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あらゆる業界で人材不足が深刻化している今、人材の確保や育成は企業にとって大きな課題となっています。しかし、採用現場では売り手市場の状態が続いており、新たな人材の獲得も容易ではありません。
そこで、多くの企業が取り組んでいるのが“現在の人員で売り上げを最大化する”ための施策です。従業員一人ひとりが最大限に力を発揮して売り上げにつなげていくには、原動力となるモチベーションの向上が欠かせません。
今回は、心理学的観点をふまえたモチベーションアップの方法についてご紹介します。
今後ますます重要になる人材の維持と確保
皆さんの職場は、人手が足りていますか?「求人を出しているがなかなか応募がない」「自社が求めるスキルを持った人材が育たない」といった理由で、慢性的な人手不足に苦しむ職場も多いのではないでしょうか。
厚生労働省の調査によると、2023年5月時点の「有効求人倍率」は1.31倍。つまり求人数が求職者を上回る“売り手市場”の状況です。企業が求めるすべての人材を採用で補うことは困難だといえるでしょう。
参考:「一般職業紹介状況(令和5年5月分)について」(厚生労働省)
こうした現状から、多くの企業では今いる従業員の転職や離職を防ぎつつ、一人ひとりが最大限に力を発揮できる職場環境づくりが課題に。業務に意欲的に取り組む原動力となるモチベーションの向上は、今や避けては通れない問題となりました。
しかし、単にモチベーション向上といっても手法はさまざまです。昇進・昇給といった目に見える外的要因だけでなく、好奇心や興味関心など自発的な内的要因もあります。従業員のモチベーションアップに向けて、どんな施策が効果的なのでしょうか?
心理学的観点から考える「仕事におけるモチベーション」
モチベーションにまつわる理論で最も有名なものの一つが、アメリカの心理学者フレデリック・ハーズバーグが提唱した「二要因理論」です。
ハーズバーグは、仕事の内容や環境に関する満足度調査を実施。その結果から、モチベーションアップには「不満足になる要素=衛生要因」と「満足を得るための要素=動機づけ要因」の2つが関係していると提唱しました。
「衛生要因」は仕事に対する不満足を増進させてしまう要素で、労働条件や人間関係、身体的・心理的安全性などがこれにあたります。一方、「動機づけ要因」は仕事における満足につながる要素のことです。例えば昇進・昇給といった会社から得られる評価、成長の実感や目標達成による達成感・やりがいの獲得を指しています。
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従業員のモチベーションを維持する、または上げるためには、2要因をバランスよく満たす必要があるというのが「二要因理論」のポイントです。
この理論では、いくら「衛生要因」の不満が解消されても、仕事における満足度は増加しにくいと考えられています。逆に、「動機づけ要因」の充実だけに注力しても、従業員は仕事に不満を抱く可能性があるということです。
自社の従業員が高い意欲で働ける職場にするには、まず「衛生要因」の洗い出しと改善を行い、次に「動機づけ要因」のさらなる充実……と順を追って取り組んでいくのがお勧めです。
一人ひとりのパフォーマンス向上で売り上げを最大化
今回は、従業員のモチベーションを高める必要性と、その方法についてご紹介しました。人材不足の現代において自社の売り上げを伸ばすには、従業員が高い意欲で業務に取り組む必要があります。
一人ひとりのパフォーマンスを向上させるためにも、「二要因理論」を活用した職場環境や労働条件の見直しを実施してみてはいかがでしょうか。