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Sky株式会社

公開日2023.04.03更新日2023.12.19

今後必要なスキル第1位
「AIに代替されない人間特有の能力」とは?

著者:Sky株式会社

今後必要なスキル第1位<br>「AIに代替されない人間特有の能力」とは?

社会人が効率的に知識を習得するために必要な力とは

新年度がスタートしました。新しいことを始めるには絶好のタイミングですね。仕事に生かせるという意味で、自分自身のスキルアップを目的に勉強を始めようと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、社会人の学習には、学校のようにあらかじめ策定されたカリキュラムはありません。自分自身で学習計画を立てなければ、次第に参考書を開かなくなり、スキルは身につかないまま……、なんてことになりかねません。そんな失敗をしないためにも、学習内容を効率的に習得できるよう、状況に応じて最適な学習方法を分析して実践する必要があります。

実は今後、「何を」「どのような方法で」「どのくらいの期間」学ぶかを考える力が、私たちが仕事をしていく上で重要になるといわれています。これが「戦略的学習力(ラーニングストラテジー)」と呼ばれるスキルです。

AIに代替されない人間特有の能力「戦略的学習力」

2017年、オックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授が「スキルの未来」という論文を発表しました。そのなかで、2030年の雇用において必要とされるスキル第1位として紹介されているのが、「戦略的学習力」です。

論文の中で、「戦略的学習力」は次のように定義されています。

新しいことを学ぶ際に、状況に応じて最適な学習内容や方法を選択・実践できる力

これまで人間が行っていた仕事の約半数が、近い将来AIに代替されていくといわれている近年。オズボーン教授の論文でも、2030年には「操作の正確さ」や「手作業の素早さ」といったスキルが必要とされなくなるとされています。

しかし、「戦略的学習力」は、AIが発展しても代替されることのない、人間特有の能力です。今はテクノロジーや社会情勢の変化が激しい時代ですが、「戦略的学習力」が備わっていれば、そのときに必要とされるスキルを的確に選択し、効率的に習得することができるため、時代の目まぐるしい変化にも適応することができるでしょう。

「戦略的学習力」を鍛えるには

それでは、どのような方法で「戦略的学習力」を身につけることができるのでしょうか。3つのポイントをご紹介します。

  1. 学ぶ目的と内容を明確にする  
    学びの内容が自分自身にとってどのようなメリットをもたらすか、目的を考えて学習内容を決めましょう。将来的にニーズがある知識やスキルであることはもちろんですが、その分野を学習することで「自分の強みをさらに伸ばすことができるか」という視点で検討すれば、自分自身のスキルアップが効率的に行えます。  
     
  2. 効率的な学習方法を考え、計画を立てる  
    学習内容を習得する期日を決め、達成するためのルートを検討しましょう。重要なのは、確実に実行可能な計画を立てることです。また、参考書を読んで暗記するのか、問題を解いて記憶に定着させるのか、もしくはスクールに通い授業形式で勉強するのかなど、自分に適した学習方法を選択しましょう。  
     
  3. 学習後にアウトプットを行う  
    習得した内容を業務で実践し、可能であれば、上司や先輩にフィードバックをもらうとさらに効果的です。本当に知識やスキルが身についたかどうか、また、実際の業務のなかでどのように生かしていくべきかを振り返ることで、精度が向上します。

社員の「戦略的学習力」を伸ばすために企業がすべきこと

社員一人ひとりが「戦略的学習力」を身につけ、時代に合ったスキルを効率的に習得できていれば、企業は時代の変化に強くなり、成長し続けることが可能になります。

企業には、社員が戦略的学習に取り組める環境を用意することが求められます。研修やeラーニングなどで学びの機会を提供したり、学習にかかる費用を補助することで、学びに対する社員のモチベーションを向上させることができるでしょう。それだけでなく、戦略的学習には学習後の実践とフィードバックが重要です。企業が主導して、定期的に振り返りを行う機会を設けることも、「戦略的学習力」の向上には欠かせないと言えます。

近い将来に備えて、「戦略的学習力」を伸ばし、変化に強い人材・組織を作っていきましょう!

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