顧客管理や営業DX・業務効率化など、企業の営業活動やマーケティング活動に役立つ情報を随時掲載しています。

Sky株式会社

公開日2023.03.27更新日2023.12.19

いまさら聞けないマネジメントの基礎「PM理論」とは

著者:Sky株式会社

いまさら聞けないマネジメントの基礎「PM理論」とは

新年度を目前に控え、新しい部署に異動したり、役職が変更になったりと環境が大きく変わる予定の方も多いのではないかと思います。中には、新しいメンバーのマネジメントや部下の育成に不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、リーダーシップに関する基本的な考え方「PM理論」をご紹介していきます。自分の組織にはどんなリーダーが求められるかを考える際の材料としてご活用ください。

「PM理論」を構成する2つの機能

日本の心理学者である三隅 二不二氏が提唱した「PM理論」は、リーダーが取るべき行動をわかりやすく分析した考え方として、日本では古くから参考にされてきました。

PM理論」は、P機能とM機能というリーダーに欠かせない要素で構成されています。それぞれの意味や役割は以下のとおりです。

P機能(Performance function:目標達成機能)

組織の目標を達成するための動きを強化する機能。業務目標や計画の設定、その達成に向けた指示・指導、進捗管理など、組織の生産性を高めて結果につなげる働きのことです。

M機能(Maintenance function:集団維持機能)

人間関係を良好に保ち、チームワークを高めるための機能。発言しやすい雰囲気づくりや部下への声掛け、トラブルの早期発見・解決などにより組織をまとめる働きを指します。

この2つの要素を組み合わせることで、リーダーシップのタイプを細分化していくのが「PM理論」です。

リーダーシップの4つの型とその特徴

PM理論」は、P機能とM機能の強弱によって、リーダー像のタイプは4つに分けられるとしています。アルファベットの大文字・小文字と2つの機能の強弱を対応させて、以下のように表現されます。

PM

P機能、M機能がいずれも十分に備わっている理想的なリーダー像です。適切な目標設定、業務計画の策定ができるだけでなく、部下の指導やフォローにも優れているため、組織全体が成果を挙げるために最適な状態を保つことができます。

Pm

P機能の方が強く、成果重視のリーダー像です。組織が目標を達成するための行動を促す働きが強いため、短期間で成果を挙げやすいといわれていますが、組織を長期的に成長させるようなマネジメントは不得意とされています。

pM

M機能の方が強く、チームワークを重んじるタイプのリーダー像です。メンバーをまとめる力に優れており、組織の人間関係が良好に保たれやすいのが特徴です。一方、目標達成のための機能が弱いため、なかなか成果を挙げにくいとされています。

pm

P機能もM機能も弱く、リーダーとしては未熟なタイプです。目標達成のための力、集団をまとめる力がどちらも備わっていないため、成果が挙がらないだけでなくメンバー間の人間関係にも不和が生じやすくなります。

理想のリーダーに近づくには?

ここまで、PM理論におけるリーダーシップの重要な機能と、4つのリーダー像について見てきました。皆さんは自分がどのタイプに近いと感じましたか?

もし、2つの機能のうちどちらかが不得意だと感じた場合は、意識してトレーニングすれば理想とされる「PM型」に近づくことができます。では、それぞれどのような方法が効果的なのでしょうか?

P機能を鍛えたい

目標達成を促す機能を強化するために重要なのは、まず明確な目標が組織内で共有されていること。そして、達成までのプロセスを整理しておくことです。どんな作業がいつまでに必要なのかを明確にして、それが予定どおりに進んでいるかを管理していきます。

予定どおりに進まなかった場合にフォローする体制は整っているか、その人員配置などを事前に検討しておくことも大切です。

M機能を鍛えたい

集団維持のための機能を高めるには、部下とのコミュニケーションを増やして丁寧なやりとりを心掛けるのがポイントです。例えば定期的に1on1ミーティングを実施するなど、部下が意見を言いやすく、不満を抱えにくい状態をつくるように意識します。

とはいえ、自分の業務もあるなかで部下へのヒアリングを頻繁に行うのは難しい……そんな方にお勧めなのが営業支援ツールの活用です。

営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」の「活動記録」では、営業活動の詳細な記録を社内で共有できます。例えば「いつ」「誰に」「どんなヒアリングをしたか」「商談の結果はどうだったか」などを顧客の名刺情報に紐づけて管理することが可能です。

活動記録を案件ごとではなく担当者ごとに絞り込むことで、営業活動の進捗や結果など部下の状況把握が容易に。直接ヒアリングをする機会が頻繁に取れないときでも、部下の頑張りを確認できます。

SKYPCE」で部下の状況を正確に把握
※記載の名刺情報は架空のものであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。

もし1on1ミーティングの時間を取れても、部下の現状を正確に把握していなければ具体的なヒアリングやアドバイスをするのは難しいでしょう。こうしたツールで事前に情報収集をしておけば、より相手に寄り添ったコミュニケーションが可能となり、効果的なマネジメントにつながるはずです。

▼営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」の詳細機能はこちら

「PM理論」を活用したチームビルディング

今回は、組織マネジメントの手法として古くから用いられてきた「PM理論」についてご紹介しました。P機能もM機能も、チームをまとめていく上で不可欠な素質であることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

どちらかが弱いと感じられた場合は、目標管理やコミュニケーションの方法を変えてみるなど、トレーニングをすることで各機能を発揮しやすくなります。なかなかメンバーとのコミュニケーションに時間を割けない……という方には、ツールの活用もお勧めです。

新年度に新たな顔ぶれでのマネジメントを任された際は、「PM理論」をチームビルディングの参考にしてみてはいかがでしょうか。